’11上方水中映像祭り特集

最終回:2011年の開催にあたって

’11上方水中映像祭り特集、最終回は目前に控えた2011年の開催にあたっての見どころ、そしてこれまで続けてきて感じていらっしゃることを、再び幹事団のTOMIYAさんにうかがいました。

第4回で古菅正道さんのお話にもあった通り、作品のセレクトというのは水中映像祭を開催するにあたってとても重要なポイントと言えるでしょう。
そこでの作業や、今回発表される作品について、TOMIYAさんはこう語られています。

TOMIYA

前回(2010年)から一般公募として作品を広く募集しているのですが、今回は予想以上の作品応募数がありました。
申し訳ありませんが、我々幹事団の方でイベント全体の構成を考慮しながら作品をセレクトさせていただきました。

いぬたく

セレクトは、幹事団の方々全員でされているのでしょうか?

TOMIYA

はい、幹事団全員です。

応募していただいた全ての作品を拝見して思ったのは、始めた当初から比べると、個々のテーマ・主張・視点がそれぞれ明確になってきているなぁ、ということです。
表現の仕方も、ただ音楽に乗せて映像を流すだけではなく様々です。
そのあたりが過去3回に比べると多様になってきていると思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいですね。

'11上方水中映像祭り特集

TOMIYA

これまで関西ではこういったイベントがなかったわけですが、やってみると案外需要がありましたね。
まぁ、我々は無料のイベントとしてやっているので、どこかの企業がやった場合、収支が合うのか、ということもあるとは思うのですが。

いぬたく

よく分かります。
ちなみに当サイトも今はほとんど僕個人が自腹で制作費を払ったりしてやっていますが、これから継続するためには収益化にもちゃんと取り組まないといけないところです(笑)
上方水中映像祭りさんは第2回以降、会場を海遊館とされていますが、会場費は協賛金でまかなえているのでしょうか?

TOMIYA

はい。すべて協賛金でまかなっており、赤字は出しておりません。

いぬたく

その行動力はすごいですよね。僕も見習わなければ…。
他にここまで開催されてきて、感じていることはありますか?

TOMIYA

まだまだ多くの方にはこのイベントを認知されていないということですね。
飛び込み営業でいろんなダイビングサービスやショップさんに「ポスター貼ってください」とお願いに回るのですが、まだまだ上方水中映像祭りは知られてないないなぁ、と強く感じます。
特に若い世代のダイバーには、ほとんど知られていないようです。

いぬたく

なるほど。
このイベントを知らなかったサービス・ショップさんも、ポスターを貼ってくれること自体は快諾してくれるところが多かったですか?

TOMIYA

はい、直接お願いしに行って断られたことはありません。
が、ちゃんと貼ってくださっているかどうかはわかりません(笑)

どちらかというと、自分たちのように大きなハウジング持って水中に入って、というダイバー人の方が業界全体で考えると少ないんですよね。
割合からいうと現状の来場者も含めて、その少ない方の人たちが中心になっている。
これではあまり先がないかなぁ、と思っています。
もっと幅広く宣伝して、ノンダイバーも含めて色々な人に見ていただきたいですね。

いぬたく

ダイバーの割合でいうと、本当におっしゃる通りですよね。
これは個人的な考えですが、ダイビングの集まり・サークルはどうしてもその少数派の(平均年齢もやや高めの)グループになってしまいがちだと思っています。
もちろんそれが悪いというわけではないのですが、TOMIYAさんもおっしゃる通りそれでは先が厳しいので、当サイトは内容面でもアプローチの仕方でも新しい層に訴えられるようなものを心がけています。
TOMIYAさんの個人的な考えで全く構わないのですが、現状の「少ない方の人たちが中心になっている」理由はどうしてだと思いますか?

TOMIYA

どうなんでしょうねぇ…。
ダイビング業界に限らずアウトドアを楽しむ若い人達が少ない、という現状もあると思うのですが、社会的な雇用の問題もあって車を持たない、自動車免許を取らない若い人も多いと聞きます。

高価な撮影機材を持ってダイビングをするというのは、おっしゃるとおり平均年齢やや高め(笑)の人たちです。
でも最近の比較的安いコンデジでも、綺麗な写真や動画が撮れるようになってきています。
ダイビング器材含め、金額的なハードルが下がっていけば、もっと広がっていくのでしょうか…。難しいですねぇ…。

悲しいかな個人的に若い人との縁が無いので、よくわかっていないのが現状です。
誰か若いダイバーの方友達になってください(笑)

いぬたく

若いダイバーさんはぜひご連絡いただければ、と(笑)
TOMIYAさん、今回はいろいろとありがとうございました。
当日、楽しみにしています!

TOMIYA

ありがとうございました!

5回にわたる上方水中映像祭り、いかがでしたでしょうか。
一般ダイバーである幹事団の方々がゼロから作り上げた、この水中映像祭。
こうしたダイバー発の試みには熱がこもっていますし、当サイトも積極的に応援していきたいと思い、特集を組ませていただきました。

あとは当日にどんな作品が発表されるのかを、みなさんと同じく楽しみに待ちたいと思います。
特集に協力して下さった幹事団の皆さん、なみよいくじらさん、古菅正道さん、どうもありがとうございました!

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