Let’s! 体験ダイビング
体験ダイビングのメリット・デメリット
体験ダイビングのメリット・デメリット
最初にお話しした通り、体験ダイビングにもメリットとデメリットがあります。
体験ダイビングをすることのメリットは、「ダイビングがどういうものなのか」イメージしやすくなるということ。また、海の中がどういう感じなのか、気軽に体験できるのもポイントです。
Cカード取得コースの場合より、お金の面でも、時間の面でも、気軽に試せる。試しにやってみて、自分に合いそうだったら本格的にやってみよう、という手順を踏むことができます。
では、デメリットとはどういう部分なのでしょうか。
それは、体験ダイビングの場合、Cカード取得コースに比べるとダイビングをする前の準備がかなり簡略化されているという点です。
Cカード取得コースでは、ダイビングでのリスクやそれに対する対処法を講習の中で十分に身につけてから、海でのダイビングを行います。
ただ、体験ダイビングの場合は、たいていは朝に集合して簡単な説明があり、そこから昼ぐらいには実際の体験ダイビングがスタートすることがほとんど。
そこで上手くこなせる人も多いのですが、中には不安や緊張をかかえたままドキドキした状態で潜ることになる人もいるのです。
Cカード取得コースの方がじっくり習えるのは確か
ダイビングを始めたての頃は、まず不安や緊張をなくしていくことが大切。
それによってダイビングはどんどん楽しくなっていくレジャーだともいえるでしょう(例えば、「海の中で呼吸できなくなったらどうしよう?」ということは代表的な不安ですよね)。
そのために、Cカード取得コースでは丁寧に対処法を習って不安をなくしていきます。
体験ダイビングの場合は、Cカード取得コースと比べると、不安をなくしていくだけの時間が少ないとも言えます。
その結果、例えば体験ダイビングで「海の中って思ったより怖かった…」「うまく呼吸ができなくて…」「耳抜きが上手くできなくて私には合わないみたい…」と感じてしまった人は、そこからなかなかCカードを取る気分にはならないでしょう。
そこは人によって違う部分なので、難しいところです。
また、例えば大人数でまとめて体験ダイビングをしているショップは、どうしても一人一人へのケアが薄れてしまうかもしれません。
初めてダイビングをする(海の中に潜る)ときに「不安をどれだけ感じるか」というのは、人によって違います。
例に挙げた「耳抜き」も、体質による部分もありますが、そのときの不安や緊張が作用する部分も大きいのです。
「息が苦しく感じる」という症状も、不安や緊張によって呼吸が乱れていることによることが多いです。
「体験ダイビングに向いていない=ダイビングに向いていない」ではない
ただ、ここで重要なのは、「体験ダイビングに向いていないとしても、ダイビングに向いていないわけではない」ということです。
あくまで体験ダイビングは、Cカード取得コースではないために講習や事前説明にあてる時間が少ない、というだけ。
体験ダイビングで「自分にダイビングは合わないかも…」と感じた方も、Cカード取得コースでしっかり時間をかけた講習を受けていれば、そういった不安や緊張がだいぶ減っていたかもしれません。
そう考えると、とてももったいない話になります。
実際に「体験ダイビングで自分には向いていないと感じたけど、勇気を出してちゃんと講習を受けてみたらダイビングを楽しめるようになった」という人もいます。
それは特に、水に対して苦手意識があったり、あるいは「ダイビングしたいけど、なんか不安…」と楽しさよりも不安を感じたりしている方に起こりやすいケースとも言えます。
体験ダイビングは、気軽に海の中・ダイビングを味わってもらえるという大きなメリットがある反面、以上のような点もあるところが難しいところです。
一つ言えることは、ダイビングショップの選び方(ダイビングの始め方・決定版!)でも書いたように、しっかりとした安全管理をしているショップは、体験ダイビングもお客さんの不安や緊張を察しながら行ってくれる、ということ。
そういった点では、インストラクターの能力・経験が問われるポイントでもあります。
体験ダイビングをするときは、まずはそのショップが丁寧な対応をしてくれるかどうか・安全にしっかりと気を配っているショップかどうかを確かめてみることをおすすめします。
そして、「自分は不安を感じがち・緊張しがちなタイプ」だと思っている人は、もしかしたら体験ダイビングよりもCカード取得コースできちんとした講習を受けた方が、結果的にダイビングと海を楽しめることになるのかもしれません。