気温マイナス2度だと余裕な寒冷地ダイビング!?~北海道潜り歩き~
トド取材のアンケート結果は…
北海道・積丹半島でのダイビングが終了。
オーシャナのトド取材予測アンケートは、選択肢にぴったりと合うものはなかったですが、初日は一本だけのチェックダイビングで、2日目が本格的に潜り始めたという感じだったので、気分的に一番近かったのは、「初日にいきなりのご対面に感動!」。
ということで、何か北海道土産をプレゼントしますのでお楽しみに!
オーシャナ厳選2大最強インナー
ほとんど初めての北海道ダイビング。
冬の伊豆や東北を潜っているものの、日本最北の海となると想像もつかず、特に越智カメラマンが年間のほとんどを過ごすのは南の島。
どんな苛酷なダイビングになるのかと構えていたのですが、結論から言えば、2人とも「割といける」という感想。
特に水温5度の水中が平気だったのは驚き。
もちろん寒くないと言ったら嘘になるのですが、まったく問題はなく、指先と頭のキーン以外は、冬の伊豆に潜るのとそんなに変わりませんでした。
これは、やっぱり最近のドライスーツのインナーのおかげ。
ステマでもペニオクでもなく(笑)、僕らが「これ、絶対にオススメ!」と扱っている、自分が着ているZEROのIW-3100と越智カメラマンが着ているフォースエレメントのHalo 3Dの優秀さを実感。
保温力は北海道の海でも折り紙付きの2つのインナーの違いは、簡単にいえば、ゼロがモコモコと厚手なのに対して、フォースエレメントの方が、通気性がよくジャストフィットだということ。
「ドライスーツが着やすくて、保温力もすごいね」と越智カメラマンが言うように、フォースエレメントは、特にネオプレーンなどジャストフィットのドライスーツに適していて、国内に出回っているインナーでは最強ではないでしょうか。
逆にモコモコと厚手で浮力が多いゼロのインナーですが、インナー単独の保温力という意味では優れていて、つなぎの防寒着を着る感覚で、陸に上がってきてからも温かいのがメリット。
僕も、つなぎの服を着る感覚で、陸上でもそのままインナーで過ごしています。
ただ、やはり、水中では指先と頭部は薄手だと辛く、特に指先から冷えてきます。
フードもグローブもウインター用、それ以上の寒冷地用がオススメですが、写真を撮る場合、シャッターを切るときに不便なので、フォト派は指先だけは少し我慢が必要かもしれませんね。
問題は船上の寒さ。マイナス2度まで温かい!?
水中はさほど寒さに対して問題は感じなかったのですが、やはり船上は寒い。というか時に痛い。
アビイウェーブの西村さんと大川さんが、「今日は温かいね~」と言い合っていたのは気温がマイナス2~3度の日。
そんな会話を「北海道の人たちはおかしい」と見つめていたのですが、マイナス9度の日を経験してわかったのですが、確かにマイナス2度は温かい(笑)。
陸上でも手袋がなくても大丈夫ですし、船上でもお湯があれば割と快適です。
ただ、マイナス9度ともなると、お湯が片時も離せません。
北海道に限らず、冬のドライスーツダイビングで快適に潜るには、まず、グローブとフードをお湯につけておき、移動する前に装着します。
まさにお風呂に入った気分で、いい湯だな♪感覚。
移動中は割と顔面から熱を奪われるので、マスクをつけた方が温かいでしょう。
移動が長い場合、グローブもフードも冷えてくるので、お湯につけ直して再度いい湯だな体験。
そして、最後、エントリー直前にお湯につけてから潜ると、潜った直後まで温かくて、ストレスもかなり軽減できるはずです。
ということで、ドライスーツで潜る海はどこでも、お湯さえあれば割と快適に潜れます。
ただ、寒さは何とかなるとしても、ドライスーツはやはりダイビング一連の流れに慣れが必要ですし、ウエットスーツより体力を使います。
そういう意味では、いきなり極限の北海道ではなく、伊豆などで潜ってからのほうがよいでしょう。
逆に言えば、伊豆で問題なくドライスーツで潜れれば、北海道でも潜れるはずです。
氷が原因!? カメラが水没
2日間潜って問題なかった越智カメラマンのカメラ機材が3日目に水没。
一度もハウジングを開けていなかったにもかかわらず水没したので、外から強い衝撃が加わったのか、マイナスの世界なので、Oリングに付着していた水滴が氷になって膨張したのか……。
いずれにせよ、3日目はマイナス9度でしかも船上では風が吹き付ける状態だったので、水に浸けておいたり、タオルでくるむなど、カメラセットの防寒もした方がいいのかもしれません。
また、エントリー後も一層念入りな水没チェックが必要です。
そういう意味では、レギュレーターも、防寒したり、寒冷地仕様にする必要がありますね。
そんな教訓を踏まえ、お次はもっと寒い、時にマイナス20度の世界。
流氷ダイビングをするために、知床のウトロへ!