ダイビング中、サメに遭遇して失神!? ~サメは人を襲うのか?~

南オーストラリアのホオジロザメ(撮影:越智隆治)

ダイビング中でサメに遭遇して失神

英女優のエミリー・ブラントと俳優のジョン・クラシンスキーが新婚旅行へ出かけ、サメに遭遇して失神した、というクリックせずにはいられないエントリーがありました。

ジョンがエミリーに体験ダイビングに挑戦するよう説得したものの、サメを恐れて拒否。
「サメには絶対に遭遇しない」とジョンが説得を続けたことで、エミリーはようやくトライすることにしたが、エミリーの不安は的中することに……。

「どのサメもジョーズみたいに見えるけど、僕たちが見たのは本当にジョーズそのもので、すごく大きかった。しかもすぐ近くで泳いでいた」とジョンはエレン・デジェネレスが司会のトーク番組で語った。「エミリーはスキューバダイビングをやりたがらなかったけど、『サメのトラブルなんて起きないよ』と言い聞かせたんだ。でも突然、1頭のサメが群れから抜けだして、僕らの後ろを泳ぎ始めた。僕はそれを見たけど、エミリーには見えていなかった。サメがエミリーに向かいだしたので、僕は『もしびっくりさせて彼女が慌てたら、サメに噛まれるかもしれない』と考えて、何もしないことにした」「エミリーがサメがすぐ近くまで来たことに気づくと気泡がたくさん出てきて、彼女は水中で気絶したみたいだった。酸素をすべて使い果たしたから、かなり怖かったよ」

http://top.tsite.jp/news/celebrity/i/27227843/

幸い、意識は戻り、その後はダイビングを満喫しましたが、やはり、ダイビングをしたことがない人にとっては、サメは心配の種のようですね。
ダイバーだったら、大喜びかも!?

サメより怖い動物とは……

そもそもサメは、そんなに危険なのでしょうか?

ここに「サメがどれだけ人を殺していて、人がどれだけサメを殺しているか」が分かる画像があります。

Here’s A Fact About Sharks And Humans That’ll Stay With You Every Hour On The Hour Todayより

サメが人を殺すのは「1年間に12人」。
一方、人がサメを殺すのは「1時間に11,417匹」とされています。

人間、怖っ。

実際、ダイバーが大型のサメに遭遇することは希で、多くの種類のサメは自ら人を襲うことはありません。

むしろ、越智カメラマンの主催するタイガーシャークに会いにくスペシャルトリップは大人気です。

バハマ・タイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

■タイガーシャーク・トリップについてのお問い合わせ
tour@oceana.ne.jp

それに、サメより人を殺している生物はたくさんいます。

例えば……カバ!?

サメとカバ、毎年多くの人を殺すのはどっち?


A.カバ。

アフリカでは年間約2900人が、カバに襲われて命を落としているそうです。

さらに、サメより怖い、窒息プレイ(笑)

サメと窒息プレイ、毎年多くの人を殺すのはどっち?

A.窒息プレイ。

窒息フェチの人がプレイ中にそのまま命を落としてしまう事故により、アメリカでは年間約600人の人が死亡。

ダイバーとして気になるデータは、クラゲ。

サメとクラゲ、毎年多くの人を殺すのはどっち?

A.クラゲ。

フィリピンでは年間20~40人がクラゲの毒によって死亡しています。
海の中では、クラゲをはじめとする、身近な危険生物に注意した方がよさそうです。

では、サメが人を殺す年間10人前後というのはどれくらいの数かといえば、自動販売機の転倒と同じくらい。

サメと自動販売機、毎年多くの人を殺すのはどっち?

A.自動販売機。

アメリカでは年間10~13人が自動販売機の転倒によって死亡しています。

ダイバーは、よく「ダイビングをやってサメは大丈夫?」と聞かれると思いますが、ジョンのように「サメとは絶対に遭遇しない」と言うと会ってしまうこともあるので(笑)、「サメは会っても大丈夫だよ」「自動販売機の下敷きになるくらいだよ」と教えてあげてくださいね。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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