初心者やノンダイバーにウケるために大切な水中写真の「見せ方」とは

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(撮影:古菅正道)

皆様はじめまして!
UMA会長の古菅正道です。

これから数回に渡り水中写真の見せ方について、十数年研究して来た成果を書かせて頂きます。

まず初めに、見せ方ってなに?っと思っている方もいると思いますが、私は上手に写真を撮る事と、上手に見せる事は同じ位重要ではないかと考えています。

例えば、皆さんはこんな経験がないでしょうか。

自分が苦労して撮った自信作を人に見せた時に、相手の反応が非常~に薄かったり、逆にサクサクっと撮ったありふれた写真に異様に食いつかれ「すごーい」褒められたり。

これこそが見せ方が分っていないという事なのです。
この講座では、“上手に写真を見せる=見せる相手を考える”という事を説明して行きたいと思います。

水中写真見せ方講座 其の一
超ビギナーダイバー&ノンダイバーに見せる場合

ここがポイント!
★名前がわかる

全然水中の生物に詳しくない人に写真を見せるには、一目でその被写体が何であるかが分る事が非常に重要です。
見た人が「カメ!」とか「イルカ!」とか直ぐに分る事により、見ている人のテンションが上がります。

イルカ(撮影:古菅正道)

この話に懐疑的な人もいるかも知れませんが、例えば友人の家でアルバムを見ている時に、テンションが上がるのは、自分の知り合いが写っている時ではないでしょうか。
「あっ!これ、○○さん?若いね~」なんて感じです。

それと同じで、被写体の名前が分らないとリアクションはいまいちです。
別に大物でなくても構いませんが、小学校低学年位が認識できる生物なら間違いはありません。

重要な事はピントでも露出でも構図でもなく、その生物だと分り易い事です。

ウミガメ(撮影:古菅正道)

ここがポイント!
★数が多い

これは、理解頂けると思いますが単純にたくさん魚が写っていると「わー凄い!」って感じになってくれます。
ポイントとしては、写っている被写体が珍しいかは関係なく、あくまでたくさん、そしてギッシリと高密度で写っている事が大切です。

魚の群れ(撮影:古菅正道)

つまり50匹のイソマグロより、200匹のネンブツダイの方が良いのです。
また、画面一杯に群れが写っているより、群れの輪郭が写っている方が、ギュッと固まっている事が理解されやすくてお勧めです。

魚の群れ(撮影:古菅正道)

ここがポイント!
★色が綺麗

名前が分らなくても、数が少なくても、色が綺麗ならOKです。
原色で派手な色でも、流行りのふんわりパステルカラーでも、写真全体の色が綺麗なら「わー綺麗!」って言ってもらえます。

撮影:古菅正道

ここまで、超ビギナーダイバー及びノンダイバーへの写真の見せ方を説明して来ましたが、重要な共通点は、見た人が“感想を言いやすい”という事です。

つまりパッと写真を見た時に「イルカ!」とか「凄い数!」とか「派手!」とか直ぐに分りやすい感想を言えるという事が満足感となり、あなたに対して写真が上手な人という評価になるのです。

ちなみに、対照的に一般ダイバーに見せる場合は非常に簡単で、ガイドさんが目玉として見せる「海のアイドル」をそのまま見せればOKです。

一般的に海のアイドルになるのは多少レアで、かわいい生物が多く、雑誌で取り上げられたり、ガイドさんから「○○見れて良かったですね~」などと言われると、その生物がとっても価値がある様に思い込んできます。

また、写真を撮る方も、目玉の生物は必ずガイドさんが紹介してくれるので、写真のストックとしても海のアイドルの写真は豊富に持っている事でしょう。

笑いボヤ(撮影:古菅正道)

笑いボヤ。その名の通り、笑ったように見えてダイバーに人気

UMA会長・古菅正道

古菅正道プロフィール

水中写真にほぼ無かった「お笑い」の要素を取り入れる事に十数年前から取り組み、笑いで水中写真を広める団体UMA(アンダーウォーター・漫談・アソシエーション)の会長を務めている(会員5名、古菅正道、鉄多加志、工藤昌男、広部俊明、ガルーダ五十嵐)。

■写真/古菅正道

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PROFILE
プロダイバー・プロカメラマンじゃないけど、水中写真の腕は達人級!
そんな一般のフォト派ダイバーさんがリレー形式で思い入れのある水中写真を紹介し、その写真にまつわるエピソードを語ります。
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