未知の国、ミャンマーで 潜る

Myanmar / ミャンマー

日本人ダイバーにとって未知の海、ミャンマーへ出航!

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越智 隆治
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ギターシャークは バレンタインデーに 姿を見せる?

ギターシャークは バレンタインデーに 姿を見せる?

 もう一つ、変わった大物狙いのポイントが、ウエスターンロッキーと呼ばれる石灰岩でできた、岩礁島のポイント。メインの島の中央には、中にイゼエビなどが生息する全長30m程の横穴が空いている。

ギターシャークは バレンタインデーに 姿を見せる?

 ここの岩礁にも、赤を基調とした、ソフトコーラルが群生して、スカシテンジクダイなどの小魚が雲海を作っていた。このポイントの目玉は、ギターシャーク(シノノメサカタザメ)。遭遇率は決して高くは無いようだが、定住しているらしい。クルーズ船のオーナー、ジャクリーンは「バレンタインデーに出る事が多いんだ」と何の根拠も無い説明をしてくれたのだけど、クルーズ中丁度バレンタインデーにこのポイントに潜れるようにスケジュールを調整していたのは、そのジンクスに賭けていたようだった。

 撮影のメインの目的も、当然ギターシャーク。しかし、何本か潜ってみたが、見つからない。ミャンマーのダイビング何度も潜って地形も把握したところで、僕は、他のダイバーたちと離れて単独で捜索してみることにした。一人、フラフラと他のダイバーが遠目に見えるエリアで潜っていると、目の前からレパードシャークがやってきた。このサメはシミランでも”小ジンベエ”と呼ばれていて、それなりに人気のあるサメなので、追跡して撮影を行なった。そのサメを追跡して、他のダイバーからも完全に離れ、どんどんと深場の流れの急なエリアへと向かうと、レパードシャークが巨大な生き物と交差した。「 あ!ギターシャーク!!」僕はレパードシャークから、ギターシャークへとターゲットを変更して追い続けるとともに、周囲を見渡し、一応タンクをカンカンと鳴らしてみた。

 しかし、他にダイバーがいるはずも無く、レパードシャークとの交差で動き始めてしまったギターシャークを撮影するためにダッシュをしてさらに深みへと移動。ミャンマーのダイビング止まる気配が無かったので、移動中の写真を数カット撮影したに過ぎなかったものの、結局クルーズ乗船メンバーで、バレンタインデーに目撃できたのは、自分だけだった。自分だけ見れて意気揚々と引き上げるわけには行かず、「なんか気、気まずいな……」そう思いながら、船へと引き返した。

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