豊かなる島 西表島
Iriomote Island / 西表島
豊かで美しく、そして生命に満ち溢れる島、西表。
Iriomote Island / 西表島
豊かで美しく、そして生命に満ち溢れる島、西表。
- Photo&Text
- 岡田 裕介
- Special Thanks
- ダイビングチームうなりざき西表
- Design
- Yoshiko Murata
沖縄本島からさらに南西400kmにある八重山諸島。
その中でも最大の面積を誇る西表島の9割を占めるという原生林には、国の特別天然記念物「イリオモテヤマネコ」を頂点とする独特の生態系が存在する。
「日本の最後の秘境」とも評される島の海中もまた、当然のように豊かで美しく、そして生命に満ち溢れていた。
緑の生い茂る陸上から続く
海中ジャングル
僕自身、西表島でのダイビングは約6年ぶり。
それもダイビングを始めたばかりの頃に数日潜っただけだったので、しっかりと水中でカメラを持って潜るのは今回が初めてと言ってよかった。
陸上の、緑生い茂るジャングルは、滝を目指しての登山や、マングローブ林をカヤックで漕ぐなど、撮影で何度か訪れているので、ある程度のイメージを持ってはいたが、水中はこれまでまったく潜る機会が無かった。
そんな状態だからこそ、まずは感じたままの海中の姿を写真に残したいと思い、あえて今回は海中の情報を持たず、白紙の状態で西表島へ向かう事にした。
今回潜った中で、一番印象に残っているポイントを挙げるとすると『崎山アザミ』だろう。
深めのがれ場付近のカスミチョウチョウウオの群れから始まり、独特の存在感漂うオキナワサンゴアマダイ。
深度を上げいくと色鮮やかなイソバナにアカネハナゴイの群れ。
それに可愛いカクレクマノミたち。
さらに浅瀬に向かって進んでいくと、陸に向かってサンゴが広がり、その周りには、次々に驚くほど多種多様な生物が現れる。
西表島の陸上の緑豊かな自然と海中が繋がるような一体感を感じ、今回潜ったなかでも、西表島の大自然の底力のような豊かさを最も感じられるポイントだった。
初めて訪れるダイバーには、ぜひ潜ってもらいたいポイントである。