豊かなる島 西表島
Iriomote Island / 西表島
豊かで美しく、そして生命に満ち溢れる島、西表。
Iriomote Island / 西表島
豊かで美しく、そして生命に満ち溢れる島、西表。
- Photo&Text
- 岡田 裕介
- Special Thanks
- ダイビングチームうなりざき西表
- Design
- Yoshiko Murata
圧巻のサグラダ・ファミリア
一本目はガイドの森脇さんから『サグラダ・ファミリア』みたいなパラオハマサンゴがありますよと聞いて潜ったポイント、ネットチャネル。
これほど写欲をかき立てられる光景なかなかないんじゃないかなと思うほど複雑な形のパラオハマサンゴが見事に群生している。
形、大きさ、配置、どれをとっても写真に撮りやすい。
浅場は美しいサンゴにアカヒメジとこれもまた写欲を盛り上げてくれる。
西表島のサンゴ
噂のサンゴポイント、シークレットガーデンはランチタイムにシュノーケリングで撮影。
翌日もダイビングで行ったのだけど、特にフォト派ダイバーにとって、ここでの勝負の分かれ道は太陽の光と潮の満ち引き。
べた凪で潮が引いている時間に南国の強力な太陽光が完璧なシュチュエーション。
ここは今、西表島で一番綺麗な珊瑚礁でおそらく国内最大級と思われる枝サンゴの群生地で、太陽光が入ると、カラフルなサンゴがより輝きを放ち、息をのむほどの美しさとなる。
海水温の上昇やオニヒトデなどの要因で白化の進む沖縄の珊瑚の中にあって、ここは今、かなり貴重な場所だと思う。
自分がダイビングを始めたのはここ5年ほどだが、サンゴに関しては潜りに行く先々で聞くのは「昔はもっと綺麗だった」という話ばかりで、悔しさを常に抱えていたし、今の子供達が見る頃に「昔はもっと綺麗だったんだよ」と自分が話すことになるのは、本当に残念なことだと思う。
人間の手の及ばない自然界の大きな流れには逆らう事は出来ないかもしれないが、この貴重な資源を守るために、ダイバーも最低限のマナーを守って何とかこの美しさを保ち続けてもらいたいと心から願っている。
スターフルーツ
期間限定のポイントであるスターフルーツも印象的だった。
今回の取材中、ガイドを担当してくれた森脇さんも「久しぶりなので何が出るか分かりませんよ」と笑顔を向けた。
彼は普段は穏やかな人柄ながらも、西表島の海を愛する熱い気持ちがビシビシと伝わってくるので、一緒に潜っていて気持ちが良かった。
一緒に潜った他のガイドたちも、昨年の9月以来久々ということで、皆でワクワクしながらのエントリーとなった。
エントリーしてまず、目に飛び込んで来たのは圧倒的な数のスカシテンジクダイにキンメモドキ。
それにイソギンチャクにクマノミ。
これぞ沖縄!な光景に初日からテンションが上がる。
約8ヶ月間、人の出入りの無かった場所は、さすがに濃い。
その後も次から次へとマクロ生物が現れて1時間を超すダイビングを、高い集中力を保ったまま楽しむ事ができた。
マンタポイント、鹿ノ川
西表島のマンタポイント、鹿ノ川。
この日は残念ながら、マンタの登場はなかったが、印象的だったのは元気なサンゴ。
ここのポイントではマンタを待っている間にサンゴをじっくり、ゆっくりと眺めるのもいいのかもしれない。
石垣島のマンタスクランブルといい、マンタのクリーニングステーションはサンゴが重要なんだなと改めて実感。
また、ここのアザミサンゴはギネス級の大きさで一見の価値あり。
自然のスケールの大きさを感じる良い機会になるだろう。
オガン、天馬崎と3の根
言わずと知れた、西表島を代表するポイント。
日程や海況の都合で、残念ながら今回の滞在中『オガン』でダイビング出来たのは2本。
そのダイビングで僕が出会えたのは数匹のイソマグロだけだったが、その他にも天馬崎をはじめ、抜群の透明度で地形を楽しめるポイントもあり運悪く大物に出会えなくても(自分のように…)ダイバーを飽きさせる事は全くない。
3の根ではエキジット直前に数十匹のイソマグロが見れたらしいのだが、残念ながら自分は撮影にはいたらなかった。
『オガン』でのダイビングは基本的には海況の安定する夏の時期がメイン。
船で約1時間、うなりざきのシンボルマークでもあるカツオドリ、アジサシなどの渡り鳥の保護区でもある絶海の孤島の周辺を潜る。
ここでのダイビングに関しては昨年のウェブマガジンを参考にしてもらいたい。
西表ブランドのダイビングスポット、オガン潜入!