ゆったりまったりの~んびり石垣島

Ishigaki / 石垣島

「かーちばい」が吹いたら本格的な夏の始まりと言われる石垣島。

Photo
Takaji Ochi
Model&Text
Kaoruko Inou
Special Thanks
Diving team UNARIZAKI Ishigaki
Design
Panari Design
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Ishigaki / 石垣島

「かーちばい」が吹いたら本格的な夏の始まりと言われる石垣島。

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Extra edition ~Spawning of coral~
神秘的なサンゴの産卵を見るために、1週間潜り続けた

昨年に引き続き、サンゴの産卵を撮影すべく、そのために暦を調整して石垣島に入った。5月の満月の大潮回りでは、ミドリイシ系のサンゴがメインで産卵する。

うなりざき石垣では、産卵の可能性のある満月の3日前から調査として潜り始めた。時を同じくして取材班も石垣入りしたので、可能性が1%でもあるならとついて行く。しかし、産卵しなかった。

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このあと4日ほど同じことが続いた。
朝からダイビングロケをし、帰ってきてコンビニでお弁当を買い、カメラとライトを充電して、そのお弁当をかっこむ。昼間の取材から戻って1時間半後にはまた船に戻り海へ出るという生活が約1週間続いた。帰ってくるのはいつも24時近かった。

心身ともに限界が近づいていた5日目、待ちに待った時が来た。まず19:30ごろにエントリーすると、ハナガタサンゴが火山の噴火のようにボフッボフッと産卵をはじめた。

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その日の22:00ごろ、ミドリイシが産卵した。

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こちらはハナガタサンゴとは違って、お上品に、ポロポロとバンドル(精子と浮力を持つ卵が包み込まれた幼生)を放出した。神秘的……何度見ても「神秘的」という言葉しか思いつかない。卵(正式には卵ではないのでバンドルと呼ぶ)が放たれた海中は、まるで満天の星の下か、宇宙にワープでもしてしまったかのようだ。

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個人的には、今年初めて見たハナガタサンゴの産卵の迫力に興奮した。昨年見た感動的なこの景色をまた見たいがために、1週間朝も夜も潜り続けたのだが、それほどまでする価値以上のものがサンゴの産卵にはあると確信している。

きっとまた来年もこの景色を見に、撮影するために、戻って来るのかもしれない。

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