【速報】石垣島でサンゴの産卵を観測!自然写真家・関戸紀倫さんがレポート

2021年4月29日22:15頃、沖縄県石垣市伊原間沖でミドリイシサンゴの仲間のサンゴの産卵が観測された。石垣島の美しいサンゴの群生が織りなす幻想的な景色とその一部始終をお伝えしたい。

産卵を捉えるまでの一部始終

この日は日中は風が強く、少し海上はシケていた。しかし、奇跡的に風は日が暮れ始めるとともに弱まっていった。

多少のうねりが残る中、20年もの間サンゴの産卵を追い続けているイエローサブマリンダイブスタジオの峰洋二さんの判断で、産卵が観察できそうなポイントにエントリー。長年の経験を生かし、前日から産卵しそうだと目星をつけていた場所だ。

時刻は21時過ぎ。あたりは水深2〜3m程の浅瀬でうねりがある中で、それぞれのダイバーがただただ産卵の瞬間を待ち望んだ。

そして、1時間ほど経った22:15頃、ようやくミドリイシサンゴの仲間が産卵を開始。

写真中央のミドリイシサンゴの仲間から産卵が確認された

写真中央のミドリイシサンゴの仲間から産卵が確認された

産卵が始まり、30分も経つと、あたりは一面美しいピンクのバンドルに覆われていた。

美しいピンクのバンドルがあたり一面を覆う

美しいピンクのバンドルがあたり一面を覆う

水面を見上げてみると隙間が無いほどにサンゴのバンドルで覆われていた

水面を見上げてみると隙間が無いほどにサンゴのバンドルで覆われていた

例年、国内では5~9月の満月前後に観られるというサンゴの産卵。これを皮切りに他のエリアでも徐々に産卵が始まっていくだろう。今の時期しか観られない神秘的な光景。外出がなかなかできないこんな時期だからこそ、この写真をとおして自然の力を感じていただけたらと思う。

撮影協力:イエローサブマリンダイブスタジオ

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PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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