星芒注ぐ、西表
Iriomote / 西表
- Photo
- Takaji Ochi
- Model & Text
- Kaoruko Inou
- Special Thanks
- Diving team Unarizaki Iriomote
- Edit
- Harumi Yamamoto
- Design
- Panari Design
Iriomote / 西表
- Photo
- Takaji Ochi
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- Kaoruko Inou
- Special Thanks
- Diving team Unarizaki Iriomote
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- Harumi Yamamoto
- Design
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東側は遺跡を思わせる光景。
東ノ根
東ノ根のこと
「オガンのはじまりは、『東ノ根』だ」。そう話してくれたのは、うなりざきオーナーの吉坊こと仲里吉一さん。すでに40年以上も昔のことだ。
「今みたいに大きい船もエンジンもなかったから、本当に天気のいいときしか来られなかった。でもトカキン、バラクーダ、ロウニン、カスミアジ、なんでも大量にぐちゃぐちゃ生息していたオガンがたまらなくおもしろくてね。それで『東ノ根』からはじまって、『一ノ根』『二ノ根』『三ノ根』ってどんどん開発していったんだよ」
当然のことだが、誰かが見つけて開発したからダイビングポイントやその歴史がある。一方で、開発した本人や長年の歴史を知っている人の話を聞くことはめったにない。貴重な話が聞けるのも、うなりざきで潜るの魅力の一つだろう。
「東ノ根」には初めて潜った。大きな根が何個も連なっているのが特徴だが、潮がその壁にほぼ垂直に当たっているときにしか潜ることができないため、運を味方につけないと体験できないポイントだ。
底の見えない亀裂の入ったような巨大な根に捕まって、回遊するイソマグロなどを見る。このポイントを初めて見つけたときの吉坊の話を自分に置き換えて想像したら、海の中で興奮が冷めやまなくなってしまった。
洞窟
洞窟ポイントのこと
運良くオガンの東側に来ることができたので、「洞窟ポイント」にも潜ることができた。洞窟内は、宮殿を彷彿させるような地形。窓辺にある石の階段に座って夜の星や景色を眺める……まるで気分は塔の上のラプンツェル。
洞窟の外に出れば、これまた階段状で、まるで海底遺跡のよう。直線的な造形が、どことなく人工物のようにも見え、もしかしたら本当に古代文明があったのではと想像が膨らむ。東側を狙えるならぜひ行きたいポイントだ。