世界自然遺産・西表島の未来を守るため財団を応援しよう!
東洋のガラパゴスとも呼ばれ、生物多様性に溢れた環境が評価され世界自然遺産となった西表島。これから観光利⽤が増えることを想定し、⾃然や住⺠⽣活への影響を抑えることなどを⽬的とした組織設立の必要性が高まっている。そこで、⽵富町と環境省が事務局となり、地元関係者で構成される「⻄表財団設⽴準備会」を令和2年12⽉に⽴ち上げた。準備会には⾏政機関、地元 有志、関係団体、有識者等の約50名が参加し、財団設⽴の準備を進めているという。
西表財団はどうして必要なの?
イリオモテヤマネコをはじめとする希少な動植物が数多く生息する西表島であるが、近年は島を訪れる観光客の増加や、特定の場所への利⽤者の集中、さらには漂流ゴミの急増により⻄表島の豊かな⾃然や島の⼈々の暮らしにも影響が出はじめていたという。これらの問題を解決するため、そして今後も考えられる悪影響を防ぐためにも、的を絞った専⾨の組織が必要だと考えた。西表島で起こるさまざまな問題や課題に対応し、島⺠と⾏政、島外の⽅々の間に⽴って調整し、島のことを常に注意深く⾒守ることのできる地元組織(財団)を目指す。また、国内の世界⾃然遺産の先進地である屋久島や知床にも財団があり、地域の中で重要な役割を担っている事実から、⻄表島の⾃然と⽂化を将来にわたって守っていくために「⻄表財団」の設立を決めた。
西表財団はどんな活動をするの?
⻄表財団は、島の⾃然と伝統的な⽂化や営みを守り、島を持続的に発展させるために、「⾃然環境の 保全・管理」、「⼈材の育成・派遣」、「⻄表島の⾃然や社会に関する情報の蓄積・発信」など、幅広 い事業を⾏うことを目標とする。 その中で世界⾃然遺産に登録された今、観光利⽤による⾃然環境や住⺠⽣活への影響を抑えるために『適正な観光管理』をいち早く実現することが、初めのミッションだと考える。そのため⻄表財団は、まず最初に以下のような活動から取り組みを始める。
野生動物のロードキル対策
利⽤ルールの啓発
観光利⽤による⾃然環境への影響を 把握するためのモニタリング
西表財団の体制はどうなっているの?
財団運営の舵を取る「役員(評議員・理事など)」と、実務を担う「職員(事務局⻑、事務系職員、技術 系職員など)」で構成される。現在、役員や職員の選定を進めている段階だ。
西表財団はいつ設立する予定?
今年(2021年)秋までの設⽴を⽬指し、設⽴から当⾯の間の財団の拠点(事務所)は⼤原 の⽵富町離島総合センター内に置く予定。設⽴に向けての進捗状況はニュースレターや⽵富町ウェブサ イトなどを通してお知らせしていく。 ⼀般財団法⼈の設⽴には「基本財産(最低300万円)」が必須で、それに「当初の運 営資⾦(⼈件費や資材購⼊などの1700万円程度)」を合わせると「合計2,000万円」が 必要。この資⾦は⽵富町を始めとした設⽴準備会が拠出する資⾦とともに、クラ ウドファンディングや⽵富町企業版ふるさと納税などを活⽤し寄付⾦を募集する。
※寄付⾦募集については事務局にお問い合わせいただくか、下記URLからご覧いただける。
今、始動した西表財団の設立。この島の持続可能な発展に向け新しくはじまるこの挑戦を応援したい。生物多様性に溢れた環境を保持することは循環する生態系において海を守ることにもつながる。ダイバーが志望する西表島の水中世界は森からの恵が豊富だということも忘れてはいけないはずだ。