おしっこより大事なもの
その答えはおうんちなどという話ではないですよ。
水中シッコ反対派だと和尚の口を借りて公言しているわけですが、
ついによろしくない影響が。
「私も和尚に同感でおしっこ反対派です。
なので、少々ノドが渇いてもダイビング前はなるべく水分を
控えて潜るようにしたら、おしっこダイバー卒業しました!」
この日記はダイビングを始めたばかりの人も多く読んでいるので
一応言っておきますが、減圧症の大敵は脱水。
脱水症状になると血液の流れが悪くなり、
窒素の排出が遅くなるので、減圧症のリスクも高まります。
ということで、ダイビング前後の水分補給はとても大事で、
どうしても無理をして潜ることになるガイドやイントラ、
プロカメラマンなどは、それこそペットボトル抱えて水を飲んでいます。
ちなみに、先日の土肥での炎天下ロケで、僕が一番最初にしたのは、
巨大な水筒に水を用意すること。
その水をことあるごとにがぶ飲みしては、おしっこ休憩の繰り返しでした。
和尚の衣装を着替えるのは面倒くさいし、
お通じがよくなりすぎて困りものだったりするのですが……。
ということで、とにかくことあるごとに水分補給を心がけてくださいね。
※以下に水分補給のモデルケースを書いておきます
(潜水医学の本と米国DANなどから、個人的に納得いったものを適当に抜粋)。
■どれくらい飲んだらいい?
通常飲水量1.2㍑+運動時の水分補給1.5㍑(運動前0.5、運動後1.0)=1日2.7㍑。
※運動時の水分喪失の実験から導き出された数値。
■そんなに飲めないし……
1時間おきなど、少しずつ1日かけて飲む。
また、食事のときに少し多めに飲む。
とりあえず、運動前(ダイビング)に1㍑くらいは最低飲みたいところ。
僕は仕事で潜るときは、前日に1.5㍑のミネラルウオーターを買っておき、
朝起きてから1本目潜るときに飲み干しているか、ちょっと残るくらいな感じです。
2本目以降はさらに1.5㍑をガブガブと。
ただ、遊びだとそんなに飲みませんし、夕食にはビールを自分基準で飲んだりしていますが、
ビールの飲み方を最近とある先輩に叱られたので、
自分基準を見直さねばと……(アルコールの話はいずれ)。
ちなみに米国DANは1日1ガロン(3.8㍑くらいだっけ?)飲めと言っていますが、
飲めれば飲めばいいですが、彼らが無駄にでかいということを考慮にいれてよいかと(笑)。
【自分の飲水例】
6:00 起床 水350
7:00 朝食 水500
8:00 移動中 水200
9:00 ダイビング前 水350
ダイビング
10:30 休憩中 水350
ダイビング
12:00 昼食 水500
14:00 ダイビング
移動 水200
17:00 ビール1本後水1杯
18:00 夕食 水500
19:00 ビールいっぱい
22:00 水350
みたいな。あくまでとある日の自分の例ですが。
飲水の理屈とアルコールの理屈などを理解して、自分基準を作ることが大事かなと。
よく「アルコールは何本くらいまでOK?」とか
「ダイビング後は何時間くらいあけたらいい?」とか聞かれるのですが、
唯一の答えなどありません。
確実に言えるとするなら、
「減圧症の発症時間とアルコール飲酒による複雑な所見が重なる時間を
避けて飲酒することを推奨する」くらいでしょうか……。
ただ、文献を探れば12時間はアルコールの阻害が続くだの、
パイロットみたいに24時間以内は飲まないほうがいいだの、
いろいろ情報があるので、自分で考えてルールを作るしかないのかと。
え? 飲むなって?
アルコールなしのダイビングツアーは、僕にとってダイビングをする意味すらない。
もし、ダイビングツアー中のアルコールが禁止になったら、
ダイビングは確実にやめるだろうなぁ……。
もっとわかりやすく一般ダイバーに情報が届かないといけない問題ですよね。
え? お前がちゃんと調べて雑誌で書けって?
はい、そのとおりですね……。