熱中症に気を付けよう!予防・対処編 〜真夏のあるあるトラブル〜
昨日の熱中症のおさらいに続いて、今日は熱中症の予防についてご紹介します。
水分補給とウエットスーツを着るタイミング
熱中症を防ぐポイントは、まずは何を置いても水分補給。
体は適当な水分を与えられていれば、けっこう高温にも耐えられます。
極端に暑い場所での重労働では、20分おきに200〜300ccの水分摂取が必要といわれています。
また、汗をかくと、水分とともに塩分も失いますので、塩分を含んだ市販のスポーツ飲料をこまめに飲むのがよいでしょう。
そして、ダイバーの場合、最大のポイントがウエットスーツを着るタイミング。
ウエットスーツを陸上で着ている時間をなるべく少なくすることや、着ている状態で作業をしないことが大事です。
真夏の海では、早く着てしまって大汗をかいている人や着るのにモタモタしてみんなを待たせてしまう人を見かけますが、ポイントまでの距離や施設の様子を聞いて、ウエットスーツを着るタイミングを考えましょう。
例えば、気温が高くポイントまで1時間かかるのであれば、海に飛び込めるかどうか確認した上で、到着してから海の中で着るようにします。
ポイントまで10分ほどなら下半身だけ着て、到着後に着るようにします。
また、頭部を熱から守るのも大事です。
移動中は日陰にいるようにしたり、帽子をかぶるなど、頭部に直射日光が当たらないように意識しましょう。
もしものときは、とにかくクールダウン
次は、もし熱中症になってしまったときの応急処置です。
熱中症はどのレベルでも、まず基本となるのは次の3つ。
1.静かにする
2.体を冷やす
3.水分を補給する
まず患者をクーラーの効いた部屋か、涼しい日陰に運び、ウエットスーツや服を脱がせ、顔色が青い場合は血流障害で頭に血が回っていないので足を高くします。
反対に顔色が赤い場合は、頭に血が上りすぎオーバーヒートの可能性があるので頭を高くして寝かせます。
次に、冷やしたタオルで特に手足と体幹部を冷やしながらマッサージし、うちわなどで風を送ります。
このとき、可能なら霧吹きなどで水(できればぬるま湯)を吹きかけるとよいとのこと。
熱射病で、体温が異常に高い場合は、氷のうやアイスバッグなどを大きな動脈のある場所、例えば両腕の腋の下、首の横に両方、股の間などに当てて、血液を冷却します。
意識がある場合は冷たいスポーツドリンクを飲ませるなどの処置を行ない経過を見て、必要な場合は心配蘇生法を行ないます。
以上のような対処法を適切に行ない、幸いにも回復したとしてもまだ気は抜けん。
熱中症にかかった人が、同じように暑い環境での運動を再開するには、ある程度の日数を置く必要があります。
というのも、一度熱中症にかかった者は、再度かかりやすいと言われているからです。
どんなに症状が軽かったとしても、最低でも1週間程度は日を空けるべきです。
もちろん、症状が重ければその分、日数を多くする必要があるでしょう。
詳しくはお医者さんと相談の上、自分の体と相談しながら決めていくことになります。
他のスポーツと違って、陸上でさえ気をつけていれば、ダイビング中に熱中症にかかることはないでしょう。
ですから、とにかく陸上ではウエットスーツでいる時間を少なくし、たくさん水を飲んでから潜るようにすることが熱中症の予防策です。
■参考