帆船クルーズ「みらいへ」開催レポ ~“出会い”についての反省など~

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帆船みらいへ(提供:みらいへ)

2015年8月22日(土)、帆船「みらいへ」を貸し切っての、「ダイバー出会いランチクルーズ」を開催しました。

内容は、基本的に告知した通りで、ただ流れをレポートしても仕方ないので、たまには、主催者側(ナビゲーターの私、寺山)の開催までのてんやわんやの本音や“出会い”について書いてみたいと思います。

■帆船「みらいへ」を貸切! ダイバー“出会い”ランチクルーズ参加者募集
https://oceana.ne.jp/event/57377

まず、この企画の始まりは、ダイビングツアーでおなじみの、ダイブナビさんからのお誘いでした。

「日本で唯一民間人が乗れる帆船クルーズで何かやってみませんか?」ということで、何それおもしろそっ!

ということで、いつも僕たちがやっている出会いパーティーのクルーズ版をやってみよう! と、まずは思いました。
以前からやりたかったということもありノリで快諾。

しかし、いざ、企画を具体化しようと思うとさまざまな問題が。

まずは、過去に開催している出会いパーティーの目的は、「男女がしっかり出会うこと、マッチングすること」。
そのためには、男女が交流する時間が大事です。

ただ、せっかくの帆船クルーズ、景色、潮風、お酒、ご飯をしっかり楽しんだ方がよいのでは? と迷いが……。
これが海辺なら、景色が固定なのでまだよいのですが、移り行く景気、ちゃんと見たいよねと。

また、そもそもダイバー同士、海が会場というのは、一見、いいアイデアだと思うかもしれませんが、婚活のプロたちの言葉を思い出しました(出会いパーティーをやるにあたり、結構、取材したり、自分が参加したりしておりまして……)。

「出会いパーティーは、時間が少なければ少ないほど良いのです」

昔、ダイバー出会いダイブクルーズなんて企画がありましたが、あれは婚活界ではダメなんです。

なぜなら、気にいった人がいなかったら、もしくは、マッチングしそうになかったら、残りの時間がただの地獄だからです。

あいのりやテラスハウスのように美男美女が集まり、優秀な脚色が入っているのとはわけが違い、実際は2~3時間ですべてが決まってしまい、その後、婚活のプロたちが集中するのは、「スムーズに帰っていただくための導線」なわけです。

男女の出会いは、やはり、都市部で3時間程度でやるべきということを思い出し、う~ん、どうしよう……。

そこで、出会いは出会いでも、男女ではなく、ダイバー同士の出会い、新しいダイビングスタイルとの出会いなんかをテーマにしたらいいんだ!
ということで、

「ダイバー仲間を増やしたい、いつものダイバー仲間と遊びたい、素敵なバディと出会えたら、まったり飲みながら潮風を浴びたい……などなど、簡単にいえば、ダイバー同士、海の上で遊びましょう、ということです」

と、目的を広く設定して、これでよし! と思ったのですが……。

いざ、告知を開始するとリアクションはよく、ホッと胸をなでおろしていると、「ダイバー出会いランチクルーズ」というタイトルだけ見て、「ダイバーの恋人を見つけたいです!」というメッセージをいただくなど、男女の出会いを求めている方が結構いることが発覚。
「みらいへ」のクルーの方まで、打合せで「お見合いパーティー楽しそうですね!」と……。

逆に、男女の出会いはいらないけど、帆船クルーズには乗りたい! という方も結構いて、カップルで参加の方もいらっしゃいました。

男女の出会いを求めている方と、むしろ、それは嫌という方と混在し、逆に中途半端になってしまいそう。
さてどうしたものか。胃が痛い……。

さらに、帆船クルーズということで、タイタニックや飛鳥を思い浮かべる方がいて「どれくらいドレスアップすれば?」というお問合せが来たり、「竹芝のどこに集合?」と勘違いしたり(集合は横浜のみなとみらい)。

いや~、目的はしっかり絞って、しっかり告知しないといけないな……と反省しても遅く、「皆さんが何を求めているんだろう?」がわからない恐怖を抱えながら当日に……。

当日は天候にも恵まれ晴天。
満員のおよそ50名のダイバーが集結し、いよいよクルーズがスタート。

「みらいへ」出会いパーティー

僭越ながら、私、オーシャナ編集長・寺山がナビゲーターをつとめさせていただきました

クルーズがスタートすると、不安や心配は吹っ飛びました。

心地よい潮風を受け、横浜港の景色を楽しみながら、お酒と料理を楽しむ贅沢な時間。
大人の皆さんは、積極的に交流し、楽しそうに過ごしていました。

「みらいへ」出会いパーティー
「みらいへ」出会いパーティー

海カフェの皆さんがローストビーフをふるまってくれました

とはいうものの、“人との出会い”もテーマにあったので、男女の出会いパーティよりかなり弱めの交流企画も行ないました。
望まない方もいたかもしれませんが、「大人なんで、ひとつよろしく」とほぼ全員参加でお願いしたのですが、「あの時間があって良かった」という声も多く、ホッ。

基本、メイン会場の甲板での交流やクルージングを楽しみつつ、船内のレクチャールームでは、僭越ながら私、寺山の“ダイビングのさまざまな出会い”、フリーダイバーの武藤由紀さんによるフリーダイビングという“新しい海の魅力との出会い”、さらに、「男性よりシャチの方が好き」という女性クルーによる“世界の海獣との出会い”をテーマにしたスライドトークショーを開催。

皆さん、楽しんでいただけたでしょうか。

武藤さんレクチャー

フリーダイビングのついて語る武藤さん

10過ぎにスタートしたクルーズもあっという間に時間は過ぎ、16時過ぎに帰港。

みらいへ

テーマの曖昧さが、結果として、最大公約数的なちょうどよい感じになった気もしますが、ただ、「もうちょっとガッツリ婚活したかったっす」という方もいて、そこは誤解させて申し訳ありませんでした。

いずれにせよ、聞こえてくる声としては、ダイバー同士が船上で遊ぶ、楽しいひと時になったようです。
機会があればまたこのような企画を開催したいと思います。

参加者の皆さま、そして、アレンジしていただいたダイブナビ、海カフェ、みらいへクルーの皆さま、ありがとうございました!

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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