勘違い!? 深くゆっくりの呼吸

この記事は約2分で読めます。

運営するミクシィコミュで興味深い投稿を見つけた。
要約すれば「深くゆっくりの呼吸だと、中性浮力が保てない」といった内容。

つまり、深くゆっくりの呼吸では、
呼吸に合わせて体が浮いたり沈んだりしてしまうということだ。

この疑問は多くのダイバーが抱くようだが、
呼吸に対する考え方を整理してみると疑問は解決するだろう。

以下、ポイントを整理。

■呼吸は「体のため」、「浮力のため」の2つ目的がある。ここが最大のポイント 。
■Cカード講習では前者を優先。「深くゆっくり」は意識付けの意味大
(「息を止めない」ことの意識付けも含)。
※車の教習所で、線路で窓を開けて電車の音を確認させるのと同じ。
現実的ではなくとも意識付けとしての意味は大。
■浮力のためだけを考えれば、深くゆっくりの必要はまったくない。
ただ安定していればよく、極端に言えば息を止めたっていい。
むしろ姿勢とバランスが重要。
■体のため(換気)と浮力のための両立を考えれば、
「泳いでいるスピードで呼吸は使い分け。
■泳ぐスピードが増すにつれて、意識して深くゆっくりの呼吸。
止まっている時は陸上に近い」がよい。


以下、個人的な呼吸との付き合い方です。

ストレスダイバーであった僕は、
リラックスという面で最も「深くゆっくり」の呼吸に注目しています。
ストレスを感じたことのない方やガイドさんの中には
「普通の呼吸でいいじゃん。気にしないでいいじゃん」という方も少なくないですが、
こちらは中性浮力を考えてのこと。

また、当初はただストレスを取り除くという意味で呼吸を意識していましたが、
「深呼吸しっぱなし」の遊びとしてのダイビングも気にいっています、
呼吸と体のリズムは連動しているので、深くゆっくりの呼吸をしたときに、
どんどん脱力していきリラックスしていく感じが僕は好きです。

中性浮力のみを考えると呼吸より姿勢やウエイト・バランスが大事。
ただあまり追求するとテックの世界みたいに、
水平姿勢のためにうんちゃらみたいな話になるので、
「深くゆっくりの呼吸」を意識して、あとはフィンでおぎなっちゃお、
がファンダイビングでの僕の姿勢です(テック講習では別)。

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
  • facebook
  • twitter
FOLLOW