鴨川シーワールドで初めて誕生したベルーガの赤ちゃん一般公開へ
今年7月に鴨川シーワールドで誕生したベルーガの赤ちゃんが9月3日に一般公開となった。日本国内でのベルーガの繁殖例は少なく、今回の出産は鴨川シーワールドでは初めての事例だという。ベルーガを含む鯨類の出産では、尾びれからの出産が一般的で頭からの出産は逆子になる。これは、イルカの鼻、呼吸孔とも呼ばれる部分が頭頂部にあるため、尾びれから出産することで、初めての呼吸を確実にするためだと考えられている。
今回、鴨川シーワールドでは二頭の赤ちゃんが誕生しており、そのうちの一頭は頭部からの出産だったとのこと。とはいえ、どちらも飼育員に見守られる中、生まれて初めての呼吸に成功し、母仔共に元気に泳ぐ姿が確認されている。
先に生まれた「ニーナ」の赤ちゃんは9月3日(金)よりロッキーワールド内「イルカの海」で公開されている。動物の体調を最優先とするため、状況により観覧規制を行う場合があるとのことだが、そのかわいらしい姿はSNSでもちょっとした話題を集めている。もう一頭の「ビーツ」の赤ちゃんは現在人工哺乳を実施しているため、公開は未定だ。
また、今回のベルーガの赤ちゃん公開を記念して、9月3日より、二頭の赤ちゃんの誕生日である7月22日、7月28日にちなみ、(722+728=1,450)から、先着1,450名の3歳以下のお子さまを対象にベルーガピンバッチのプレゼントを行っている。
ところで、ベルーガってどんな生き物?
ベルーガは和名でシロイルカとも称され、彼らの発する美しい超音波音から“海のカナリア”とも呼ばれている。ベルーガは、イッカク科シロイルカ属に分類されるクジラの仲間で、冬の間は主に北極海やベーリング海等の流氷が浮かぶ冷たい海に分布し、夏場は出産や子育てのために大きな群れが河口に集まる。エサとして、魚のほか、軟体動物(イカ、タコの仲間)や、甲殻類(エビ、カニの仲間)を捕食する。鴨川シーワールドのベルーガショーでは、人間の言葉を真似する姿が見られ、国内で見てもかなり珍しい。
誕生した2頭の赤ちゃんのサイズ
【1頭目】 2021年7月22日誕生
出生個体:性別 メス 体長127cm、体重 41.5kg(7月24日計測)
母獣:「ニーナ」 推定年齢15歳 体長350cm 体重582kg
父獣:今後遺伝子検査にて調査予定
出産経過:破水 7月22日16時38分
尾びれ出現 19時00分
誕生 20時57分
初授乳 7月23日05時46分
【2頭目】 2021年7月28日誕生
出生個体:性別 メス 体長134cm、体重 49kg(7月30日計測)
母獣:「ビーツ」 推定年齢13歳 体長388cm 体重889kg
父獣:今後遺伝子検査にて調査予定
出産経過:破水 7月27日18時25分
頭部出現 7月28日 2時40分
誕生 3時45分
初授乳 10時08分
出産の様子をYouTubeにて公開!
■鴨川シーワールド概要
名称 :鴨川シーワールド
所在地:〒296-0041千葉県鴨川市東町1464-18
TEL :04-7093-4803
開業 :1970年10月1日
休館日:不定休
入館料:大人 3,000円、小人(小学生・中学生) 1,800円
幼児(4歳以上) 1,200円、60歳以上の方 2,400円
URL :http://www.kamogawa-seaworld.jp
Facebook:https://www.facebook.com/kamosea
Twitter:https://twitter.com/kamoseaOfficial
800種11,000点の海の動物を展示しており、海の王者シャチをはじめ、イルカ、アシカ、ベルーガ4つの動物パフォーマンスが人気を集める。とくに、シャチのショーを見られるのは国内で鴨川シーワールドのみ。