ダメダメなDAN JAPANと違う、本場DANの情報発信

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暇人のヤドカリ爺は、DANのサイトをチェックします。
DANのサイトといっても、インターネット社会なのに、
しかもメンバーの会費で運用されているはずの組織なのに、
何ヶ月もまるで更新されないDAN JAPANのサイトじゃないよ。
DANインターナショナルのサイトです。

その中の、特に「Alert Diver Online」これが面白い。
もちろん、本来の使命のダイバーの救援組織としての潜水医学相談もあれば、
インタビューあり、もちろんドラマチックなシャークのスライドショーもありますぞ。
ただで見られるダイビングマガジンであります。

このダイビング・ドット・コミュのお世話になりながら、
海の向こうとはいうものの、よそさまのサイトをほめるのはちと心苦しいが、
よいものはよいのだから仕方がない。

せめてDAN JAPANの、町会の掲示板みたいな、さびしいサイトの代わりに、
DANインターナショナルのサイトで元を取ってくださいな。
こんなこと書くとすぐ来るのよね。怪しいクレームがね。

ともかく、今日の話は、そのAlert Diver Onlineに
エキスパート・オピニオンというコーナーがございます。

激論というと、ちと大袈裟ではありますが、
学者さんたちが賛成論、反対論で討論するのであります。
どこかのリクリエーション・ダイバー相手の潜水医学セミナーで、
だれだれ先生がアー言った、こう言ったというのではございません。
エキスパート・オピニオンというからには専門家のご意見が飛び交い、
それを読者が、自分で判断しろというのが、このコーナーの目的であります。

ご意見を述べられるのは、DANの創設者のピーター・ベネット、現会長のアレサンドロ・マローニ、
ダイビング後の飛行機登場の実験をしたリチャード・ヴァン、
そのほかもう一方の潜水医学の旗頭、アメリカ海軍の実験研究チームの先生たち
などなど世界の先生がた、ヤドカリ爺ですらお名前を知っておる
(あくまでもお名前だけであります)いずれも世界的にも知られるような先生方であります。

これまでに取りあげられたテーマは、コンピューターの信頼性は証明されているのか、
ディープストップ、酸素による手当ての有効性、水中再圧がよいかわるいか、
心中隔開存と減圧症といったリクリエーションダイバーと関係の深いテーマでの意見交換であります。

コンピューターの信頼性といったテーマは特に、
ダイバーの皆さんの非常に興味あるテーマかと思うのであります。
そのディベートの中身はいずれご紹介する機会もあるかと思います。

ちなみに最新の討論テーマは、
スクーバダイビング後のいきごらえダイビングは、減圧症の原因になるのかといった、
これまたスポーツダイバーにとっては気になるテーマですな。
スクーバの後にゆっくりとスキンダイビング、
これはリクリエーションダイバーの特権であります。

あまりここで長々とその中身をお話しても、きりがありません。
ぜひじかにご覧になっていただけると、おわかりいただけると思うのであります。

大事なポイントは、私たちダイバーの周辺の話題が、
例えばコンピューターの信頼性とか、ディープストップといった話題は、
こういった学者さんたちの間でも、さまざまな意見があるということであります。
つまり信頼できるもあれば、信頼できないという意見もあるというわけですな。

言葉を変えると、ダイビングの医学というか、ダイバーの生理学的問題というのは、
1+1=2というように明解に答えがない、かなりファジーなものであることを物語っております。

そして、その意見の違いを述べ合う、さらにダイバーの支援組織である、
DANのホームページを通じて発信することに、ヤドカリ爺は驚きかつ感服いたしております。

格好よく言えば、肯定的意見、反対的意見を読み比べられるという点で、
問題の理解度は高まるだろうということですな。
お前たちダイバーも自分でも考えろってことでもありましょうか。
これぞディベートのお国柄のよいところですな。
他人様がけんかをしているのを見ると元気が出るのは、よそのお国でも一緒でしょう。

日本でも、どなたかの先生が力説しておられた、
西伊豆から東京に戻るときの御殿場越え、理屈の上では危ないでしょう。
でもトータルからすれば、減圧症の一般的な発症率に吸収されそうな確率みたいだし、
こんなわたしらの疑問を、先生方が討論してくれったら、
あの停滞ムードのDAN JAPANのホームページも活気がでるんじゃないかなんて思ったりしております。

とまー。今日は妙に生硬いエンディングになっちまいましたが、
本来のDANはすばらしい、情報の発信源なのですよ。
言葉の壁はございますが、ヤドカリ爺でもどうにか読める、大変やさしい英語であります。
ぜひお暇の折にはDiver Alert Networkをクリックしてみてください。

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PROFILE
1964年にダイビングを始め、インストラクター制度の導入に務めるなど、PADIナンバー“伝説の2桁”を誇るダイビング界の生き字引。
インストラクターをやめ、マスコミを定年退職した今は、ギターとB級グルメが楽しみの日々。
つねづね自由に住居を脱ぎかえるヤドカリの地味・自由さにあこがれる。
ダイコンよりテーブル、マンタよりホンダワラの中のメバルが好き。
本名の唐沢嘉昭で、ダイビングマニュアルをはじめ、ダイビング関連の訳書多数。
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