斜めから見る御蔵とイルカ① 〜イルカが減った理由〜
ドルフィンスイムは間違いなく楽しいもので、情報もあふれている。
なので、「みくらしま観光協会」の小木万布さん(イルカの研究者)に根ほり葉ほり聞いた、
あまり表に出ない御蔵とイルカの物語をご紹介(全4回)。
■まずは一般的なドルフィンスイム→初めての御蔵とイルカの楽しみ方
photo by ミーちゃん
御蔵島のイルカの数が減っている。
1994年のドフルフィンスイム以降増え続けたイルカの数は160頭で頭打ちになり、
2008年ごろには140頭に減り、今は120頭いるかいないか。
他の伊豆諸島の島々ばかりか、今年は神子元島にも登場してダイバーを喜ばせていた。
年間、1万8千人もドルフィンスイムに訪れる島にとって、
イルカが減ってしまうのは死活問題
一人が1本だけドルフィンスイムをしたとしても、軽く1億は超える!
元があまりかからず業者数も制限されているので、島としてはなかなかの収入で、
民宿など周辺への経済効果を考えるとその効果たるや、まさにイルカ様。
なぜ、減っているのか?
詳しくはわかっておらず、いろんな人に聞いても意見はバラバラ。
「ただの偶然」「ストレスがかかり過ぎて逃げてしまう」
「ストレスがかかったオスがメスをイジメるので逃げてしまう」などなど。
個人的には研究者である小木さんのお話が印象的だった。
「人間が引っ越す時の研究を考えるとわかりやすい。
一つの悪条件では人は引っ越さない。ただ、2つ以上の悪条件が重なると人口は急激に減る。
つまり、イルカにとって、悪条件がいくつか重なったのでしょう。
そのひとつは、ドルフィンウオッチングの影響であるのは間違いないと思います。
だって、1万8千人のすべてがマナーの良い人でもないわけですし、
イルカにとってはストレスになるでしょうね。ただそれだけかどうかはわかりませんが」
今年からドルフィンスイムのルールが厳格化。
事故が起きたことも原因のひとつだが、
“イルカにストレスを与えないこと”も目的。
ドルフィンスイムに訪れる側も、
少しはイルカことを知ってから一緒に遊ぶといいのかもしれない。
■初めての御蔵とイルカの楽しみ方
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_4166.html