それでも麻呂が好き 〜至言シリーズ〜
スッピンなんて、とっくに見られている
■彼氏もダイバーの女性
その夜、デート予定のとある女性。ウキウキしながらオフィスで働いていると、
どこで聞きつけたのか、憎めないが若干セクハラな男性上司に、
「お、ついに今夜はスッピン見られちゃうのかな。げひひひ」と言われ、言い返した言葉が、
「スッピンなんて、とっくに見られていますから」
「お、やりますね〜。うひひ」と去っていった上司の背中を見ながら、はっ!
「何か誤解を与えたかもしれない(赤面)」。
「もちろん、お互いダイビングが趣味だから、
スッピンなど当たり前という意味で言ったのですが、
考えてみれば、いきなりスッピンを見られるって特殊な環境ですよね(笑)」
※
「クリパの女性ダイバーはとても美しい」
これは多くのガイドさんから聞く証言だが、
「普段、スッピンしか見ていないから」というおまけが付く。
ずん胴に見えるドライスーツにモジモジ君なフードベスト。
さらに、鼻水垂れ〜のな麻呂から、お姫様に変身。凄まじいギャップ。
しかし、ギャップは恋のチャッカマンだがギャップの順序も大切。
男性ダイバーに街で会うとがっかりする女性は少なくないが、
逆に、女性ダイバーに街で会うとときめく男性ダイバー。
下がるギャップより、上がるギャップ。
女性ダイバーは海で出会って街で遊び、
男性ダイバーは陸で出会って海へ連れて行くが正解なのかもしれない。
ダイビングは、身も心も素の自分が出てしまいやすい環境。
そんな、ありのままを受け止めるダイバー同士の、
深い愛を示す、けだし至言なのである。いや、まあまあ至言なのである。