むらいさち
僕が元の会社に入社して3年くらいしたときだったろうか。
撮影課にジャニーズ系のかわいい顔をした男の子がやってきた。
男色の僕は色めきたった。嘘です。
聞けば僕と同じ歳という。若く見えて驚いた。
最初は仕事など回ってこないので、
かれは週末になるとボロボロのカメラを持って
八幡野に潜りにいって修行していた。
彼は実に楽しそうに潜る。
“海が好き”が全身からあふれ出ている。
やがて一緒にあちこちに取材に行くことになる。
僕は関西担当だったので、
取材先で出される料理は新鮮な魚介類。
しかし、彼は食べられない魚介類が多く、
いつも僕がもらっていた。ラッキー。
彼と温泉に入るといつもドキドキしていた。
僕はもう彼のツルツルのお尻に釘付け。嘘です。
車を壊してしまったり、
5本潜らせてヘロヘロにさせてしまったり、
水中で一緒に歳を越したり。
最後には「あいつら組ませるとロクなことがない」と
タッグを解消されたころもあるが、
彼との思い出は盛りだくさん。
本当にいい奴だった。
天国で安らかに眠ってほしい。
違う違う、死んだんじゃなかった。
写真展、写真展。あーびっくりした。
ってことで、明日からそんなカメラマン(どんなカメラマン?)むらいさち君を中心とした写真展が開催される。
冗談はさておき、“人間が優しい”彼の
写真は人を幸せにしてくれる。
僕は来週の平日に行く予定だが、
興味がある方はぜひご来場くださいな。
「むらいさちと47人が感じた海」
http://umitime.moo.jp/