当たり前の再確認

仕事に疲弊し、人生に疲れきってしまったときに、
ふと周りをみると、当たり前の日常の中には小さな幸せがあふれ、
そっちの方が大事なんだと気がつく。
三十路にしてそんな気味の悪いことを言いたいのではなく、
僕が言いたいのは、“女子はいい”という、
もっと三十路らしからぬ当たり前の再確認だ。


女子友から「今、飲んでいるからおいで」とのメール。
タイミングが合ったので顔を出してみると女性2人で飲んでいる。
そこに僕が合流し3人で飲んでいたわけだが、ふと思ったのである。
やっぱり女子だな
「やっぱり女子だな」。何と頭の悪い発言だろう。
しかし、当たり前のことのようだが、何だか目が覚めたのだった。
20代後半から30代前半にかけて、
「女子抜きで男だけで飲むのも楽しいよな」と思ったこともあるが、
これは本当にそう思ったのではなく、ただ言いたかっただけなのだ。
無駄に巨大なマコっちゃん、遠近感が狂ってしまうほど顔の大きなショータロ、
おもしろいこと言っていないと死んでしまう筋肉マッチョ関西人のアサヒ、
車の行き交う新宿通りにタイヤを次々に放りなげる酒乱のコバ。
僕を含めた彼ら男同期との飲み会は、
臭い、汚い、クドイという3K飲み。三重苦ともいう。
それに比べて、この女子たちとの飲みはどうだ。
期待、感動、興奮という別の意味での3K飲み。三重くぅ〜(悶絶)だ。
どうしよう。どう考えてもこっちの方が楽しい。
いや、種類が違う楽しさだということはわかっている。
確かにモンゴル相撲も大相撲もどちらも楽しいかもしれないが、
時間とお金が限られていれば大相撲を観るという話だ。
しかし、今までの僕はといえば、時間とお金が限られているにもかかわらず、
モンゴル相撲も楽しいからと観ていたわけで、
気がついたら大相撲でモンゴル勢が大活躍している事実を見逃し、
挙句の果てはサッカーで謹慎である。シコふんじゃっただ。
そんな、うまいこと相撲に例えようとして失敗した文章はさておき、
つまり、女子と飲むのは楽しいという当たり前の再確認である。
くだらないことのようだが、
僕は今までこのあたりをぼやかしてしまい、
「男子と飲むのは楽しいし、まあ女子がいてもいーんじゃない?」
的にすかしていたわけで、
わかりやすく3対3の“THE合コン”というようなものが苦手で
“飲み会”な感じじゃないと嫌だったわけだが、
これからは言い訳を断ち、女子という浪漫と真っ向から向き合い、
女子と飲むことを生きがいに生きていこうと思ったのである。
“である”なんて強い意思表明をするようなことでもないのだが、
つまり、今日も飲んで酔っ払っているのである。
この場合の“である”は正しいので、おやすみなさい。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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