育メン大集合!魚類では珍しい、子育てに積極的な海の男たちをピックアップ

7月が始まりいよいよ夏も本番。海の中では稚魚たちが孵化し始めるシーズンに差し掛かる。そんな生命が誕生する瞬間は、ダイバーが見たいシーンのひとつではないだろうか。そこで、これからの季節に観察されるであろう「育メン」な魚をピックアップした。魚類のほとんどが子育てをしないと言われている中、命をつなぐために一生懸命子育てに向き合うオスの魚に注目していこう。

僕たち、見守るタイプです

子育てをする魚で最も多いの見守るタイプだ。このような魚は多く上げられるが、伊豆の海で見られやすいマツバスズメダイやソラスズメダイが岩や海藻、イソギンチャクなどに産み付けられた卵が孵化するまでオスのみで守る姿を簡単に観察することができるだろう。オスたちは、外敵からの攻撃を防ぐために卵周辺のパトロールを欠かかさずに行い、口やヒレを器用に使って卵に新鮮な海水を送ったり、死んでしまった卵を排除したりして、腐卵してしまうのを防いでいる。特にマツバスズメダイの繁殖シーズンの婚姻色は尻尾の辺りが鮮やかな青色に変色し、メスだけでなく、われわれダイバーも虜にしてしまうほどだ。

(子育てに励む松田スズメダイ 井田ダイビングセンター 出竃しおみさん提供写真)

(群れになって泳ぐマツバスズメダイ 坪根雄大さん提供写真)

(ソラスズメダイのペア Ocean with Dream提供写真)

オスなのに出産するの?

オスが子育てをする魚で最も有名なのがタツノオトシゴではないだろうか。魚類とはかけ離れたユニークな外見をしているが、ヨウジウオの仲間に分類されるれっきとした魚だ。タツノオトシゴはオスが産卵をすると思われがちだが、卵を産むのはメスの方。オスの体内にある育児嚢(いくじのう)の中に産卵し受精をする。オスは育児嚢で卵を孵化させ、大きくなったお腹から稚魚たちを放出する。ハッチアウトのシーンは観察することが難しいが、粘り強く待機すれば見られる可能性はゼロではないはず。お腹が大きく膨れたオスを見つけたらマークしておくと良いかも。

(ヨウジウオ科 ハナタツ 坪根雄大さん提供写真)

(お腹がパンパンに膨れたピグミーシーホース 屋久島ダイビングサービス DIVEANCHOR 福山幸広さん提供写真)

パパの口の内はゆりかご

テンジクダイやジョーフィッシュの仲間たちはオスが口の中で卵を保護することで知らている。オスの口内からハッチアウトする瞬間は、きっとダイバーが見たいシーンのひとつだろう。彼らは、産卵、放精が終わると外敵の襲来を避けるため、オスがすぐに卵塊をくわえ子育てを始める。口から溢れんばかりの卵に新鮮な海水を送るため、口をパクパクさせたり、時には卵を吐き出してもう一度くわえ直したりといった姿が観察できる。卵が孵化するまでの一定の期間、オスは何も食べず子育てに専念すると言われている。時々、空腹に耐えきれず、卵を食べてしまうオスもいるとか。さすがに1週間の断食は耐えられないのだろう。

(テンジクダイの仲間のネンブツダイ マリンステーション堂ヶ島 鈴木千穂里さん提供)

(カエルアマダイ 英名:ジョーフィッシュ 金子尚人さん提供写真 Instagram @naoto718)

(ハッチアウトの瞬間 屋久島ダイビングサービス DIVEANCHOR 福山幸広さん提供写真)

小さな体で一生懸命、子育てをする姿はとても可愛らしい。夏目前ということもあり、これから繁殖シーズンを迎える魚たちも多い。運が良ければ、水面下で命が繋がれる瞬間に立ち会えちゃうかもしれない。

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PROFILE
静岡県西伊豆町出身。

ドルフィントレーナー専門学校を卒業後、ダイビングインストラクターや操舵手といった海に関わる職歴を持つ。

現在は、ライターとして「地球に暮らす全ての生き物がHAPPYな未来を」と願い、記事を書く。