本当に親子!? 幼魚と成魚で姿が違う海の生き物たち5選!

不思議がいっぱいの海の中には、幼魚と成魚では全く姿が異なる魚がいることをご存知だろうか。理由はさまざまだが、同種同士からの攻撃を防いだり、葉っぱに擬態したりなど、「似てない」のはすべて種を存続するための工夫だと言われている。数ある似てない親子の中から、今回は5種類の魚たちをピックアップしご紹介しよう。

ナポレオンフィッシュ(メガネモチノウオ)

ダイバーの中でも人気の高いナポレオンフィッシュ。世界最大のベラの仲間であり、体長は約2mを超える。頭のコブがナポレオンの軍帽に似ていることから、その名が付けられた。ナポレオンフィッシュの成魚は、美しいブルーの体色に不思議な模様が刻まれているが、幼魚の頃は白と黒のツートーンカラー。成魚の姿からは、まるで想像がつかないほど地味な色をしている。「全く似てない!」と言いたいところだが、目の後ろに見られる眼鏡をかけているような2本の線は、幼魚のときと変わらずそのままだ。

(ナポレオンフィッシュ・成魚 渡部紗季子さん提供)

(ナポレオンフィッシュ・幼魚/サンシャイン水族館提供)※現在、ナポレオンフィッシュの幼魚の展示はしておりません。

オビテンスモドキ

伊豆半島以南に生息しており、ダイバーであれば比較的出会う確率の高い魚ではないだろうか。成魚と幼魚では色や模様が大きく異なり、成長すると全長25cmにもなる。幼魚は海藻に擬態しており、波に身を任せたように水底近くを漂っていることが多いが、頭の上付近にある背びれが長くギザギザしているので、簡単に海藻と見分けることができる。成魚は食用にされることもあるそう。

(オビテンスモドキ ・成魚/日本のベラ大図鑑 西山 一彦さん提供)

(オビテンスモドキ ・幼魚/Ocean with Dream提供)

マダラタルミ

マダラタルミはその名の通り、幼魚の時に白黒のマダラ模様があることからつけられたといわれている。パンダのようなかわいらしい色合いで、幼魚の時だけ写真の被写体としても注目される。成長するとチャームポイントのマダラ模様は消え、グレーがかった体色へと変化。幼魚の時はダイバーに、成魚になると釣り人に人気で生涯モテ期が途絶えない。

(マダラタルミ成魚/Instagram マンタビール提供)

(マダラタルミ幼魚/maaaaana04さん提供)

ヒレナガスズメダイ

サンゴ礁周辺に生息し、琉球列島ではふつうに観察することのできるヒレナガスズメダイ。幼魚の頃はきれいな黄色の体色に、2本の黒いラインが入っているのが特徴的だが、成長とともに身体全体が黒に変色していく。「小さい時はかわいかったのに…」といわれてしまうちょっぴりかわいそうなタイプの魚だ。

(ヒレナガスズメダイ・成魚/屋久島ダイビングサービス もりとうみ 原崎さん提供)

(ヒレナガスズメダイ・幼魚)

トビウオ

漢字では「飛魚」と記すように、胸びれを広げ海面上を飛ぶことが由来している。100mは軽く滑空することができ、マグロやカジキといった捕食者から身を守ることが可能だ。幼魚の時はまだ飛ぶことができず、枯れ葉に擬態をして水面近くを漂っていることが多い。かっこよく水面を切るイメージとは裏腹に、流れに身を任せて浮かぶ姿はギャップがあってかわいらしい。

(トビウオ・成魚/鴨川シーワールド提供)

(トビウオ・幼魚/鴨川シーワールド提供)

同じ種類の生物とはいえ、幼魚と成魚ではダイビング中に発見した時の興奮度も違うから面白い。この記事をきっかけに、水中で「似てない親子」を探してみるのも楽しいかも。視野が広がり、ひと味違ったダイビングを満喫できそうだ。

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PROFILE
静岡県西伊豆町出身。

ドルフィントレーナー専門学校を卒業後、ダイビングインストラクターや操舵手といった海に関わる職歴を持つ。

現在は、ライターとして「地球に暮らす全ての生き物がHAPPYな未来を」と願い、記事を書く。