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海洋清掃中のダイバーがナチス暗号機「エニグマ」を発見閲覧無制限

2020年11月、ドイツ沖バルト海の海底から、ナチス・ドイツの暗号機「エニグマ」が引き揚げられた。70年以上にわたり海底で眠っていた、この歴史的遺物を発見したのは、海洋清掃活動をしていたダイバー。エニグマとダイバーの意外な出会いの背景とは?

ゴーストネットに絡まり発見

ダイバーらは、世界自然保護基金(WWF)からの依頼でドイツ北東部ゲルティング湾に潜り、「ゴーストネット」の探索中にエニグマを発見した。ゴーストネットとは海中に放棄され漂っている漁網やロープのことで、魚類をはじめクジラやイルカといった哺乳類などの海洋生物や鳥類を絡めてしまい、命を奪うことが問題となっている。

発見時、ダイバーのフロリアン・フーバーさんはDPA通信(ドイツ通信社)に対し「仲間の一人が上がってきて、『古いタイプライターが入っている漁網がある』と言った」と説明。ダイバーらはすぐに歴史的遺物を発見したことに気づき、当局に知らせたようだ。

エニグマは何故海底に沈んでいた?

※写真はイメージです

エニグマとは、第二次世界大戦の戦局を有利に進めるため、ナチス・ドイツが高度な技術を用いて開発したローター式暗号機のこと。エニグマが海底に沈んだ真相はいまだ調査中のようだが、終戦の際、連合国からの鹵獲(※)を避けるため、ナチスがドイツ海軍に対して軍艦から投棄するよう命じたためなどと歴史家は推測している。

発見されたエニグマは、ドイツの考古学博物館で今後1年ほどかけて修復された後、展示される予定だという。

※鹵獲(ろかく)とは、軍事用語で、敵対勢力の装備品や武器、補給物資を奪うことをいう。

投棄されたエニグマと放棄された漁網の偶然の出会いによって生まれたこのニュース、歴史的遺物のエニグマ発見は素晴らしいことだが、海洋ゴミによって海洋生物が命を落としている悲しい側面があることも忘れてはならない。

WWFでは『ストップ!「ゴーストギア」 ~プラスチックごみから海を守ろう』を実施中。「海洋プラスチック汚染を解決するための拘束力のある新たな国際協定」を早期に発足させる為に署名を募っている。
署名で国際協定発足へ〜ストップ!ゴーストギア〜

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