エーゲ海での新たな沈没船発見にダイバーも貢献!水中考古学の浪漫ロマンあるトルコの海
ギリシャとトルコに囲まれる地中海北東部の海域であるエーゲ海の水深43mで、約1,500年前の商船が発見された。この沈没船の積み荷は貿易に使われていた10,000点を超える陶器だった。
最新技術とスキューバダイバーの力で調査
今回発見された沈没船は、北アフリカやキプロスから当時のコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)に向かう途中、嵐で沈没したと考えられている。
この発見を主導したのは、トルコのDokuz Eylul(ドクズ・エイリュル)大学・水中文化遺産・海洋史センター(SUDEMER)。調査では、まずAUV(深海用自律型潜水調査機器)によるソナー探査で異常を検知し、その後スキューバダイバーが現場で詳細調査を行った。
積まれていた陶器は、5、6種類のプレートやボウルなど。それらは15〜20点ずつまとまった状態で発見され、劣化が少なく形状もよく残っていたそう。これまで文献や陸上での発掘に頼っていた陶器だが、今回の発見を機に陶器が積まれていた方法や古代の貿易ルートについて、新たな手がかりが得られると期待されている。SUDEMERの所長であるHarun Ozdas(ハルン・オズダス)氏は、「これほどの量と多様な陶器が一度に見つかるのは非常に貴重だ」と語り、専用の博物館で展示する計画も進められている。
過去にocean+αでも紹介したがトルコには、水中遺跡を多数楽しめるスポットもある。今回の発見を受け、水中考古学ファンや歴史好きのダイバーにとって、さらに注目のスポットになるかも!? 悠久の浪漫が詰まったトルコの海、ぜひこの機会に注目してみては?