メキシコセノーテに行く前に知っておきたい一日の流れや持ち物

メキシコのセノーテでのダイビングは、ダイバーであれば一生に一度は行ってみたいと思ったことがあるはず。でも、日本からほぼ地球の裏側でのダイビングって一体どんなものなんだろう、と不安も多くあるでしょう。この記事では、初めてセノーテダイビングに行く方に向け、大体の一日の流れと、準備しておくべきアイテムを詳しくご紹介します。

セノーテダイビングとは

セノーテの基本知識

「セノーテ」とは、特定のダイビングポイントを指す言葉ではありません。メキシコのユカタン半島に点在する天然の泉のことを「セノーテ」と呼びます。石灰岩の地層が長い時間をかけて侵食され、崩壊することで形成されています。これらの泉は地下で繋がっており、そこに雨水が濾過された水が溜まり、地下水脈を成し、その場所がダイビングポイントとなっています。一部は海水なので、どこかで海に繋がっているといわれていますが、その全貌はまだ解明されていません。セノーテは、その透明度の高い水と鍾乳石が織りなす神秘的な景観で知られ、ダイビングやシュノーケリングの人気スポットとなっています。また、古代マヤ文明にとっては神聖な場所とされ、水の供給源や儀式の場として利用されていました。

セノーテダイビングの魅力と特徴

セノーテダイビングの魅力はそのユニークな環境にあります。普通のオープンウォーターダイビングとは異なり、地下の洞窟や水路を探検することができます。透明度が高い水は、鮮やかな光のショーを演出し、鍾乳石や水草が幻想的な景色を作り出します。

セノーテダイビングの1日の流れ

ダイビングショップor待ち合わせ場所へ集合

セノーテダイビングの日は、プラヤデルカルメンやカンクンに滞在するのが一般的です。プラヤデルカルメンはセノーテへのアクセスが容易で、多くのダイビングショップがあります。日本人ショップが多いのもこのエリアです。ホテルへの送迎サービスを行っているダイビングショップであれば、ホテルまで迎えにきてくれます。カンクンへの送迎は距離があるため追加料金がかかることもあります。お迎え後はそのまま目的地のセノーテに向かうショップもあれば、一度ダイビングショップに行ってからセノーテに行くショップもあるので、各ショップのスケジュールを確認しましょう。

車でセノーテへ出発

器材を積み込み、ダイビングショップの車でセノーテへ向かいます。人気のセノーテが点在するエリアには、主要エリアから大体30分から1時間程度で到着します。セノーテに向かう道中は、まるでジャングルかのような景色が続きます。

セノーテに到着・ブリーフィング

セノーテに到着すると、まず入場料の支払いが必要ですが、この料金は大抵の場合、ダイビングツアーの料金に含まれています。ガイドやインストラクターが現地での受付や支払いを済ませてくれます。器材をセットし準備が整ったらブリーフィング。ダイビングプランや安全に関する注意事項、セノーテ固有の特徴や見どころについて、ガイドやインストラクターが説明してくれます。海や他のダイビングポイントとは異なるルールがあるので、ブリーフィングできちんと確認しましょう。

セノーテでダイビング

エントリーポイントまでは、自分で器材を背負って歩いて移動します。器材を運ぶのが難しい場合は、現地スタッフに運搬をお願いすることもできます。その際にはチップが必要なので用意していきましょう (サービス料に含まれていることもあります)。エントリー口へ到着したら、インストラクターの指示に従い、エントリー。入り口に階段があるポイントも多く、エントリーしやすくなっています。

セノーテダイビングの注意点

初めてのセノーテダイビングでは、透明度の高い淡水の中での浮力のコントロールや、洞窟内での移動に特に注意が必要です。セノーテの魅力を存分に味わいながら、安全に楽しむことが大切です。

セノーテダイビングのルール

  • ダイビングガイドはタンクを2本携行してガイド:安全マージンを高め、緊急時に対応しやすくするため。
  • 1名のガイドにつきダイバーは最大4名まで:ガイドが各ダイバーに十分な注意を払えるよう制限。
  • ガイドはテクニカル(ケーブ)ダイビングの資格保持:洞窟のような閉鎖された環境でのダイビングに特別なスキルと知識が必要。
  • 全員が水中ライトを携帯:暗いセノーテ内部での視界確保のため。
  • 浮力コントロールとフィンワークを身につける:セノーテ内の鍾乳石や石筍に損傷を与えないようにするため。
  • 化学物質の使用を避ける:日焼け止めや虫除けなどの化学物質は、セノーテの水質に悪影響を与える可能性があります。必要な場合は環境に優しい製品を使用しましょう。セノーテによっては使用を禁じられているところもあります。

水面休息、2ダイブ目のポイントへ移動

1ダイブ目が終わったら、スーツを着たまま車に乗り、次のポイントへ移動します。セノーテは無数にありますが、2ダイブ目は1ダイブ目からそれほど離れていないポイントに行くことが多いです。水分補給をして軽食を取り、十分に水面休息をしてから次のダイビングに移ります。

次のセノーテへ到着
2本目のダイビング

次のセノーテに到着したら、2本目のダイビングが始まります。セノーテはポイントによってさまざまな特徴があり、1本目と違った景観を楽しむことができるでしょう。

昼食・着替え

大抵の場合、午前中に2本のダイビングを終え、昼食の時間となります。ダイビングツアーの料金に昼食が含まれていることが多く、ダイビングポイント近くの休憩エリアで提供されます。場所によってはローカル食堂に行くことも。この時に着替えを済ませて帰る準備もします。

ダイビングショップもしくはホテルへ

昼食と着替えが終わったら、ダイビングショップもしくはホテルへ戻る準備をします。ホテルへそのまま送迎してくれるケースもあれば、一度ダイビングショップに戻ってそこで解散するケースもあります。

1日に3ダイブのプランの場合は、昼食を終えてから3番目のポイントに向かってダイビングをし、その後着替えて帰路につきます。

セノーテダイビングの持ち物

日本人ショップを利用してダイビングをする場合、レンタル器材も料金に含まれていることがほとんどです。普段使用しているダイビング器材を持っていく場合は忘れないように準備をしましょう。

持ち物チェックリスト

必携

  • Cカード・ログブック
  • 水着・着替え

オプション

  • セノーテ入場料:潜るセノーテによっては必要な場合があります。ショップのツアー代金に含まれていない場合は別途必要です。
  • チップ:ツアー1日の合計金額の10~15%をドライバーやガイドにチップとして支払うのが一般的なマナーです。
  • カメラ持込料:潜るセノーテによっては必要な場合があります。

ダイビング器材(持参する場合)

  • スーツ:セノーテの水温は通年25-26℃。 自分が快適に潜れる適切な厚さのウエットスーツが必要です。寒さに強い人は3ミリ、通常は5ミリを着用することが多いです。
  • マスク
  • フィン
  • BCD
  • レギュレータ
  • ダイブコンピュータ
  • 水中ライト
  • フードやベストなど防寒具
  • 水中カメラ機材

ツアー料金にレンタル器材代が含まれていても、フードベストなどの防寒具や水中カメラ機材はレンタルに含まれていないケースもあります。事前に確認して必要な装備を用意していきましょう。

ダイブクラブ まーるまーる 提供

日本からだと遥か遠い世界に感じるメキシコ・セノーテですが、ダイビングのイメージが少し具体的になってきたのではないでしょうか。準備を整え、忘れられないダイビングを楽しんできてください。

協力:ダイブクラブ まーるまーる、水中写真家・清水淳

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