名画×AIが描く2050年の海!? 「“名画になった”海 展」がITOCHU SDGs STUDIOにて5/31から開催

この記事は約3分で読めます。

ごみゼロの日(5月30日)を機に、2022年5月31日(火)からITOCHU SDGs STUDIOにて、プラスチックごみによる海洋汚染問題をアートで表現した展示『“名画になった”海 展』がスタートした。葛飾北斎やゴッホなどの絵画の巨匠たちの有名な作品に、AI技術を用いて「ゴミであふれた未来の海」を表現した絵画や、実際に海から回収したプラスチックをスノードームのフレークに使用した作品を展示することで、来場者へ問題解決へのアクションを呼びかけたいという本展。

「“名画になった”海 展」の開催背景とは?

プラスチック粒子であるマイクロプラスチックも含め、年間800万トンを超えるプラスチックごみが海洋に流出し、海洋生態系に影響を及ぼしていると言われている。

マイクロプラスチックとは?

こうしたことから、一人でも多くの方に海洋ごみ問題に向き合い、自分にできることを考えていただくきっかけをつくるために開催へと踏み出したのがこの「“名画になった”海 展」。

2つの企画で構成された『“名画になった”海 展』

もし、あの名画が描かれた時代が、2050年だったら?ゴミであふれた未来の海をAI技術で表現

1つ目の展示は、「プラスチックゴミの量が魚の量を超える」と言われている2050年の海を、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーギャン、喜多川歌麿、葛飾北斎、エドゥアール・リウー、馬遠(ばえん)の6名の巨匠が描いたらどうなるかAI技術を用いて表現した絵画を楽しむことができる。
各アーティストの画風や絵のタッチをスタイルトランスファーというAI技術を用いて再現した作品は、2019年に「仙台うみの杜水族館」で発表され、海外からも高い評価を受けている。

(左)サント=マリー=ド=ラ=メールの海景 2050 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853 — 1890)×AI、(右)富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 2050葛飾北斎(1760 – 1849)×AI

マイクロプラスチックが舞うスノードーム『Microplastic Globe(スノードームになった未来の海)』

2つ目の展示は、マイクロプラスチックが漂う海の中と、そこで暮らす海の生きものを表現したスノードーム「Microplastic Globe(スノードームになった未来の海)」が5つ展示される。ドームの中を舞うフレークは、実際に海から回収したプラスチックを使用、既に海洋プラスチックごみの影響が報告されている5つの生物(カクレクマノミ、ミズクラゲ、ザトウクジラ、アオウミガメ、マゼランペンギン)と共に鑑賞することができる。

(左)カクレクマノミ、(右)アオウミガメ


ドームに使用されたプラスチックは、海洋プラスチックのアップサイクル事業をアート活動として行う会社「REMARE(リマーレ)」の協力のもと収集している。

ドームに使用したプラスチックゴミが収集された海岸

会場で自然環境保護活動を行う団体への寄付もできる!

会場では、自然環境保護活動を行う団体へ寄付をすることができる募金活動も実施される予定。来場者がその場でプラスチックゴミ問題解決へのアクションを起こすことができるようになっている。

「“名画になった”海 展」概要


開催期間:2022年5月31日(火)~2022年7月18日(月・祝)
開催時間:11:00~18:00
休館日:毎週月曜日、月曜日が休日の場合、翌営業日が休館
会場:ITOCHU SDGs STUDIO(東京都港区北青山2-3-1 Itochu Garden B1F)
料金:入館料無料
主催:株式会社横浜八景島
※詳しくは公式HPへ:https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/20220516.html

歴史的にも有名な作品に海洋プラスチックが溢れてしまうのは決して喜ばしいことではないかもしれない。しかし、アートと海洋問題がコラボしたこの展示を訪れた後には、展示作品を見てどんな気持ちになったか、一緒に行く方や周りの人にシェアをするなど、何かしらのアクションを起こしてみては。

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
奄美在住。高校生の時にブラジル留学を経験。泳ぐのが苦手で海とは縁がない人生だと思っていたが、オーシャナとの出会いを通じてOWD(BSAC)を取得。オーシャナを通じ、環境問題や海のことについて勉強中。
  • Instagram
FOLLOW