東京の海を見つめ続けて30年〜中村征夫写真展「東京の海」が始まりました〜

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水中写真家・中村征夫さんのライフワークである東京湾、そして東京湾を取り囲む東京の海にスポットを当てた写真展が開催されています。

中村征夫写真展「東京の海」

東京湾

世界遺産・小笠原の巨大な写真が展示されたエントランスを入ると、まずは伊豆諸島の写真の数々。
小笠原や伊豆諸島の海も東京の海だということを思い出させてくれます。

また、俳優からアイドル、アナウンサー、ジャーナリスト、漁師まで、著名人たちからメッセージが寄せられたパネルが目をひき、中村さんの人柄がよく伝わって来て、つい読みいってしまいます。

さらに進むと、30年以上撮り続けている東京湾の海の変遷と今を、写真と映像で見られるほか、東京湾に捨てられた本物のゴミの展示や、芸大の学生が作ったテトラポットとそこに棲む生物のモニュメントが展示され、立体的で生々しい東京湾の海を感じることができます。

会場に訪れていた、ダイビング未体験の方は、
「身近な海の中を初めて見て新鮮でした。東京湾はもっと汚れていると思っていたのに、結構魚もたくさんいるんですね。自分でも見てみたいですけど、東京湾は普通の人でも潜れるんですか?」
と海の中に興味を持った様子。

ちなみに、こんな裏話も。

写真展に合わせて東京湾でゴミをたくさん拾ってきたものの、展示前にすごい臭いを発して大変だったんだとか(笑)。
また、テトラポットを製作した学生は東京湾のテトラポットを見たことがなく、後になって写真を見て、リアリティを出すため色を変えたり、中村さんの好きなコウイカを急きょ足したりと悪戦苦闘しながら1カ月ほど製作にかかったそう。

そんな、苦労も乗り越え、見事に東京の海を表現した写真展を超えた写真展。
人と自然、環境と海の生き物……。たくさんの問いが聞こえてきます。

また、のぞき窓があったり、絵本があったりと、大人だけでなく子供も楽しめる内容になっています。
お子さんのいる方は、ぜひ夏休みを利用して足を運んではいかがでしょうか。

中村征夫写真展「東京の海」

「われわれ人間の目に触れないところにも、こうした目立たないかわいい生物たちがいるということを知ってもらいたい」

期間:2012年7月5日(木)〜8月9日(木)
会場:GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)
開館時間:10:00〜18:00(最終日は17:00まで)
アクセス:東京メトロ東西線 東陽町駅 3番出口より徒歩3分
休館日:日曜・祝日 入場料:無料
主催:公益財団法人竹中育英会
共催:一般財団法人ギャラリーエークワッド
お問い合わせ先:ギャラリーエークワッド事務局 tel 03-6660-6011


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■スライドトーク 中村征夫×川北英(ギャラリーエークワッド館長)
日時:2012年7月7日(土)13:00〜15:00
会場:株式会社竹中工務店東京本店2階ABホール
定員:200名(先着順)
参加費:無料
申込方法:ギャラリーエークワッドHPの申込フォームより
申込期間:5月15日(火)〜7月6日(金)17:00まで

■トークショー 中村征夫×石川真紀(文化放送アナウンサー)
日時:2012年7月13日(金)18:30〜20:30
会場:株式会社竹中工務店東京本店2階ABホール
定員:200名(先着順)
参加費:無料
申込方法:ギャラリーエークワッドHPの申込フォームより

申込期間:2012年7月10日(火)17:00まで

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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