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パプアニューギニア連載コラム「千変万化」閲覧無制限

カテゴリ:楽しむ

第六回
水中カメラマン・越智隆治
初めて訪れた海外はパプアニューギニア

パプアニューギニア、ロロアタの朝焼け(撮影:越智隆治)

ロロアタの丘の上から見た朝焼け

生まれて初めて乗った飛行機はニューギニア航空

自分が生まれて初めて訪れた海外は、グアムでも、ハワイでもなく、パプアニューギニアだった。

今から36年前、12歳の頃の事だ。
当時、父の仕事の都合で、家族でオーストラリアのシドニーに移り住む事になったのだけど、その頃、ニューギニア航空の日本支社長と父が懇意にしていて、家族同士の付き合いもあった。

どこで話がまとまったのか、オーストラリアに行くための手段として、ニューギニア航空でパプアニューギニアのポートモレズビーを経由してシドニーへ、というルートを利用することになった。
それまで国内線も乗ったことが無かったので、初めて乗った飛行機もニューギニア航空。

JALでもなく、ANAでもない、当時から尾翼にトレードマークのゴクラクチョウが描かれた見慣れないカラフルな機体に、まだ小学生だった僕は、「これから、あの見慣れない飛行機に乗って異国の地に向かうのだ」と緊張していた記憶が今でもかすかに残っている。

そのポートモレズビーで数泊して市街地観光をした。
だがそのときの記憶は、一国の首都なのに現地の人々数人とオープンになった黒いジープに乗って、ジャングルを走り回った記憶しかない。

新聞社時代に撮ったパプアニューギニアの写真は朝刊の一面記事に

2度目にPNGを訪れたのは、1990年。
自分が新聞社に入社してすぐの頃、同じニューギニア航空の支社長にファムトリップに誘われて、新聞社の企画取材という名目で、ポートモレズビー、マダン、そして、ラバウルに取材に出かけた。

当時は新聞社に在籍していた事もあり、ファムトリップでありながら、社会性のあるネタや環境問題的なネタを現地で必死になって探していた。

新聞社に入社して初めての海外ロケ、しかも単独取材。
若かった事もあり、「自分から企画を提案して取材に来たのだから、何か成果を挙げなければ」と気合いが入っていたのを覚えている。

ショートズーム、80〜200mm望遠ズームを付けた2台のカメラの他に、巨大な単玉の500mm望遠レンズを付けたカメラをたすき掛けにした3台体勢で、早朝から夕方遅くまで写真を撮り続けていた。

今だったら、そんなにたくさんのカメラを持ち歩く事自体、考えられない。
しかし、その頃の僕には、そうまでしても夢中になって撮影したくなる魅力的な風景や人々の生活が、パプアニューギニアにはたくさん溢れていたのだと思う。

パプアニューギニアで漁をする家族(撮影:越智隆治)

500mmレンズで撮影した、早朝に漁をする家族

着目したのは、当時ラバウルの湾内の浅い海域に成長していたサンゴ。
火山が噴火してできたカルデラ状の湾内では、ところどころで海底から高温水が吹き出して、水温が40度近くになっているようなところも。
そんな中で成長を続けるサンゴを取材し、帰国後、朝刊1面の写真記事として扱われた。

パプアニューギニア、ラバウルのサンゴ(撮影:越智隆治)

ラバウルで見つけた高水温下のサンゴ。手前のカメラマンは、当時水中造形センターの社員だった北川暢男カメラマン。ニコノスⅤが時代を感じさせる

ハプニングで触れた人々の温かみ。いつの日かお礼に…

3度目に訪れたのは、2008年、TUSAのカタログ撮影。
撮影地として訪れたのはロロアタ。

まだCカード取り立てのモデル3名を連れての撮影期間中は、海の楽しさを感じる余裕も無く、カタログ撮影に集中していた。
カタログ撮影を終えた後、一人で1週間リゾートに残らせてもらい、ガイドと二人で海の中を撮影した。

パプアニューギニアの海(撮影:越智隆治)

その当時は、多分、10匹程のボロカサゴがあちこちのポイントにいて、しかもオフシーズンだったのか、ゲストもいなかったので一人で撮り放題。
僕が撮影に没頭している間、現地ガイドは暇そうにしていたけど、一人でのんびり撮り放題で、自分にとっては今でも最高に楽しいダイビングだったという記憶しかない。

パプアニューギニアのボロカサゴ(撮影:越智隆治)

このロケの最終日、トラブルがあった。
飛行機がキャンセルすることになり、深夜から早朝にかけて、臨時便が飛ぶということになった。

時間が空いたので、懇意にしてくれた現地人のランドオペレーターの家に食事に招かれて、一族全員と一緒に地元の料理を食べ、意気投合し、おおいに酒を飲んだ。

夜遅くなったので、家族と別れ、意気揚々と近くにある滞在先のホテルに戻った。
ホテルのフロント係が、「深夜になるフライトのピックアップ時間前にモーニングコールをしてくれる」ということになっていたので、安心して眠りについた。

しかし、ベッドの中でふと気がつくと、すでにその予定時間を過ぎていて、慌てて荷造りして荷物を持って、フロントに降り、「何で電話してくれなかったんだ!」と責めるのだけど、「あ、忘れてた」とあっさり。

ここでいらついてもしょうがないから、食事に誘ってくれたランドオペレーターに連絡を取ってもらい、彼に車で空港まで送ってもらうことになった。
その時にはすでに、臨時便のフライト時間ギリギリくらいにつけるかつけないかという状況。

酒を飲んで気持ち良く寝ていたところを起こされた彼は、慌ててホテルにやってきて、僕と荷物を車に詰め込み空港へと向かった。
と、ここで一件落着と行きたい所なのだけど、道半ばにして、カメラをホテルに忘れてしまった事に気づく。
しかも、当時買ったばかりの新品のカメラ。

正直、もうダメだと思った。
しかし、彼は、「大丈夫、大丈夫、落ち着いて、何とかなるから」と何度も僕と自分に言い聞かせるようにしながら、まず、空港に待機していた彼の同僚に、どうにか出発を長引かせてくれるように連絡を取り、すぐにホテルのフロントに連絡して、部屋にカメラが無いか確認を取ってくれた。

自分の中では、カメラを取りに戻るのであれば、もうフライトは諦めるつもりだった。
しかし、彼は諦めず、ホテルに戻り、無事カメラを回収して再び空港へ。
電話で「絶対に飛ばせないで!」とまた同僚に連絡を取ってくれた。
空港に着くと、同僚の女性スタッフがカウンターで懸命に飛行機の出発を遅らせてくれているのに出会った。

「まだ間に合います!早く!」と言われ、二人にはロクに感謝の言葉をかける余裕も無く、チェックインして機内へ。
機内では、散々待たされた搭乗者たちの視線が痛かったけど、こんなにまでして助けてくれたパプアニューギニアの人たちには本当に感謝しているし、いつか恩返しをしなければいけないなと思っている。

今のところ、その機会にはまだ恵まれていないけど、またいつか、パプアニューギニアに訪れて、しっかりとお礼を言いたい。

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