八丈島のアオリイカの産卵はひと味違う? いや、ひとサイズ違います!
四季折々のシーンが楽しめる日本の海で、初夏の風物詩といえばアオリイカの産卵。
伊豆半島では7~9月ごろがシーズンですが、八丈島では、例年、4月ごろから見られ始め、GWに盛り上がり、6月末ごろには終了なんだとか。
日本人ダイバーならアオリイカの産卵を見てから夏を迎えたい! ということで、八丈島のビッグビーチ「八重根」の産卵床へ。
伊豆半島よりワンサイズ大きい
八丈島のアオリイカ!?
エントリーし、砂地を抜けて産卵床のあるケイソン(人工物)に近づくと、アオリイカが中層にチラホラと。というか、
でかっ!
伊豆半島でよく見るアオリイカと比べて、サイズが明らかに大きい。
それもそのはず、同じ呼び名でも、アオリイカは3種に分かれることがわかっており、昔から漁師が区別していた呼び方でいうと、“赤いか”、“白いか”、“くぁいか”。
伊豆半島で見られるのが白いかなのに対して、八丈島で見らえるのはひと回り大きい、赤いか。なんていうのでしょうか、日本人と欧米人くらいのサイズ感の違い。図鑑を見ると「胴長50cm」とありますが、足の長さまで入れると、大きい個体は1m級に感じます。
今回、少し警戒心が強いようだったので、細心の注意を払ってアプローチ。
産卵床からやや距離をとった、水深18m付近い陣取り、中層を泳ぐアオリイカを待つ。
最初は、体色変化を繰り返し、中層で警戒していたアオリイカも徐々に寄ってきて、ついに目の前の産卵床に集結!
その数、およそ30~40。
八丈島のスケールの大きい海で、ビッグなアオリイカたちの迫力あるシーンを間近で見ることができたのでした。
なぜか、カメまで寄ってきたのは、ご愛嬌(笑)。
よーし、これで無事、自分の中でダイバー的な夏到来。
それに、何だか、スケールの大きい夏になりそうな気がしないでもない。
ガイド小金沢さんに聞く!
アオリイカ産卵の見どころ
感情豊かなアオリイカの表情や変化を見て欲しいですね。まず、オスとメスの違いがわかると変幻自在の体色変化の意味もわかってきて、さまざまなドラマを楽しめます。
見分け方は簡単。アオリイカの茶色い背中には白い模様が入っていますが、オスは“横ライン”、メスは“ドット”です。
雌雄がわかると、メスを守るオスが、他のオスが近づいてきたときに体色変化しているのも「警戒しているんだな~」とか、触腕を大きく広げて威嚇している様子が理解できて面白い。また、メスは、卵を産み付ける瞬間、白く体色変化する姿は神秘的ですよ。
○アオリイカが産み付ける瞬間(白くなるのに注目!)
◆supported by 八丈島ダイビングショップ アラベスク
八丈島一筋でガイドをしてきた小金沢昌博さんが2015年9月に設立したダイビングショップ。
居心地のいいお店は女性にも大人気。白で統一した店内は、天井吹き抜けの広々とした空間が広がり、まるでカフェにいるかの様なおしゃれな雰囲気。ウエットスーツのまま出入りできるつくりになっているなど、使い勝手も◎。脱水機があり、各種アメニティやフリードリンク、タオルの貸し出しなど、嬉しいサービスも豊富! 女性ゲストにも評判だ。
飲ん兵衛としては、「私が作ります」と譲らない、サーバーからのビールの注ぎ方へのこだわりが嬉しい。本人は一滴も飲めないのに(笑)。
八丈島ダイビングショップ アラベスク
〒100-1401東京都八丈島八丈町大賀郷363-1
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