Diver’s Voice(第3回)

【Diver’s Voice vol.2】福田朋夏のダイビング体験 後編

この記事は約5分で読めます。

昨日投稿した【Diver’s Voice vol.2】では、フリーダイバーの福田朋夏さんが登場し、ダイビングを始めたきっかけや海でのエピソードを語って頂きました。
後編となる本記事では、さまざまな海を見て福田さんが感じた海洋環境問題と、実際の取り組みについて教えて頂きます。

甘やかさずに育てる、沖縄「さんご畑」の珊瑚礁

最近では、毎年沖縄にくるはずの台風がなかなかやって来ず、ずっと水温が29度近くある時期があり、サンゴや海洋生物に対しての影響がとても心配になりました。何十年も前の沖縄の海を見てきた人の話を聞くと、昔は今よりもずっと珊瑚が多くて天国の様だったと聞きます。
沖縄だけでなく、世界中の珊瑚の半分はたった数十年で死滅しています。
沖縄に「さんご畑」と言うところがあるのですが、ここでは珊瑚を甘やかさずに育てて、とても強い珊瑚を育てています。
海の中で白化して死んでいく珊瑚を見て悲しくなっていたのですが、この「さんご畑」のとても強いサンゴ達を見た時、とても未来が明るく見えました。
沖縄に来た時には、是非「さんご畑」に行って生き生きとしたサンゴ達を見に行ってみてください。

サンゴ礁に優しいおすすめコスメは?

私は普段、日焼け止めをあまり使わないのですが、たまにつける時はサンゴ礁の白化の原因となるものが入っていない、オーストラリアのライフセービング協会のブランド「マリーンフレンドリー」を使っています。
大半の珊瑚に優しい日焼け止めは、塗ると真っ白になってしまいますが、この日焼け止めは白浮きしなくてつけ心地もとっても良く、SPF50+のウォータープルーフで4時間も持つそうです。量もたっぷり入っていて気に入っています。

日焼けは一年中しているので、肌の乾燥を守るために、LA MERのクリームは欠かさずつけています。
LA MERは1年に2回、地球上のエネルギーが最も強くなる満月の日に収穫された海藻シーケルプのみを使って作られているんです。海のエネルギーがギュッと詰まっていて、本当にびっくりするくらい肌が潤います。火傷痕にも効果があるらしいので、日焼けあとには欠かさずつけています。

以前、光栄な事にLA MERのグローバルインフルエンサーを努めさせて頂き、大会が行われたバハマで海洋保護を世界中に訴える映像を撮影しました。
LAMERは海洋保護に本当に積極的に取り組んでいて、年に一度、私が心から尊敬してやまない海洋探索の第一人者、シルビア・アール博士を筆頭に、ワールドオーシャンズデイを記念して世界各国で海を守る活動をしているんです。
ちなみに、シルビア・アール博士のドキュメンタリー映画、「ミッションブルー」がNetflixにありますのでまだみていない方は是非見てみて下さい。
彼女の海への情熱が素晴らしくて、私はいつも涙を流しながら見ています。

お気に入りのマイボトルをご紹介!

プラスチックゴミを増やさない様に、常に自分のマイボトルを持ち歩いています。
一番のお気に入りはニューヨークのWHOLE FOODSで購入したYETIのボトルです。大容量で、保温性も高く、とってもお気に入りです。
トレーニングに行く時は、ビタミンもとれる様に水の中にレモンやシークワサーを絞って入れて飲んでいますよ。

環境のために、私ができること。

世界中どんな綺麗に見える海に潜っても、海の中に人間が生み出したプラスチックのゴミなどが目に入ります。
すごく綺麗な白砂をすくってみると、削られて小さくなったプラスチックがたくさんあって、それを魚達がついばんでいるのを見ると、とても心が痛みます。

海に入った時は必ず見つけたゴミは持ち帰って自分の家のゴミ箱に捨て、
陸にあるゴミも海に風で飛ばされてしまうので拾う様に心がけています。

今年から、今までフリーダイビングを通して経験してきた事を色々な方に伝えられたらと思い、沖縄でフリーダイビングを教えたり、素潜りのツアー始めたのですが、潜る前にビーチクリーンをして海に感謝をしてから潜る事にしています。

これからは月に一度は色々な人を呼びかけてビーチクリーンのイベントをしていきたいと考えています。
私たちは海と密接に関わって生きていますし、海に対しての感謝を常に忘れないようにしたいですね。

海の中の生物を見ていると、どの生物にもそれぞれが地球の為になる役割があって、地球に添って生きています。
彼らを見ていると、人間は地球にとって、どんな役割なんだろう?とよく考えさせられます。
今のこの世界は、人間の目先の利益のために自然環境を破壊して、自分達で壊してしまった地球を、どうやって元に戻せば良いのか、誰も分かりません。
でも、私たちは考える能力を持っているので、自分たちの世界を守ると言う事を選択する事もできると思うんです。

地球を壊す役割になるのか、地球を守る役割になるのか。
人間一人一人の意識が変われば、世界は変わると思います。
私は海の生物達の様に、地球に沿った生き方を選びたいなと思います。

-福田さん、素敵なお話をありがとうございました。

2回にわたるインタビュー、お楽しみいただけたでしょうか。
この連載に出演してほしい著名人がいたら、ぜひSNSやDMにておしらせくださいね。

福田朋夏
2011年から沖縄を拠点にフリーダイビングをはじめ、その年のギリシャ大会でフィンを使って潜るコンスタントウェイトウィズフィンで58mを記録。その後たった2年で80mにまで記録を更新する。現在は100mと常に記録を伸ばしつづけている。日本女子代表チーム「人魚ジャパン」にも参加し中心人物として活躍。数々の大会で金メダルも獲得している。

2021年3月5日にオープン予定のダイビングショップTRUE NOETH(@freediving_okinawa)の沖縄店にて、現在プレオープン期間としてフリーダイビングの講習や、素潜りのツアーを開催中。
TRUE NOETHに関するお問い合わせはokinawa@truenorth.jpまで。

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PROFILE
神奈川県藤沢市在住。女性ファッション誌からキャリアをスタートし、現在はフリーランスの編集ライターとして活動。オーシャナでは美容やライフスタイル記事をメインに、エコライフのヒントとなるトピックを執筆。
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