動画作品からVLOGまで!自然写真家・関戸紀倫さんが動画に込める思い〜若い子たちにもっと旅・ダイビングを!〜

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動画作品、VLOG・・・
関戸紀倫さんの動画がスゴイ!

オーシャナでも以前、八丈島のプロモーション動画をご紹介させていただきましたが、自然写真家・関戸紀倫さんが、制作される動画作品に注目が集まっています。

9000回以上の動画再生数を誇る「南国の島 東京都八丈島 旅動画 Tropical Island Tokyo Hachijojima Travel movie」をはじめ、YouTubeチャンネル「KIRIN SEKITO」では、数々の動画作品を公開されています。

そして、2019年の6月からは、VLOGもスタート!

なぜ、紀倫さんは動画作品に力を入れられているのでしょうか。
その理由を聞いてみました!

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ーーなぜ、動画を撮り始めようと思ったのでしょうか?

紀倫さん

僕が写真を撮り続けているバックボーンには、「地球の海の素晴らしさを見て、より環境を意識してもらいたい」っていう思いがあるんです。
自然が生み出す一瞬のアートを切り取り、見てくれた方の心を動かせたら……と思っています。

また、若い子たちが旅をしないというのを耳にしますが、僕は若い子たちにこそ、地球の素晴らしさを届けたいんです。
もう数年前になりますが、何かヒントはないだろうかとYouTubeを見ていたところ……見つけちゃったんですよ。

ーー何を発見されたんでしょう!?

紀倫さん

10代のハワイのインスタグラマーが撮った旅動画を見たとき、「すげー!超行きてぇ!!」って思ったんです。

自分でも驚くほど、引き込まれてしまって。(笑)
そこではじめて、動画ってすごいな、動画を撮るのもありだなという気づきがありました。
「こういう生き方してみたい!」とか「こういうところに行ってみたい!」とか、動画を通して若い子に旅してもらえるようなものを発信できたらな、と思ったのがきっかけですね。

ーー今、YouTubeチャンネル「KIRIN SEKITO」で公開されているのは、どういったものでしょうか?

紀倫さん

「動画作品」「今日の海」「Kirin’s Lifestyle Vlog」が三本柱になります。

動画作品

高いクオリティで、一瞬一瞬を魅せていくもの。プロモーション動画なども制作している。

今日の海

その日に撮影した素材のみで制作する臨場感を重視。施設等も紹介し、1日の流れが分かるよう構成。

Kirin’s Lifestyle Vlog

ビデオ片手に旅をしてリアルな姿を届ける。海外で人気のVlog(ブイログ)、ビデオブログのこと。

「Kirin’s Lifestyle Vlog」TOP

ーーいろんな展開をされているんですね。今後、どういった方向性を目指されるのでしょうか?

紀倫さん

ディレクターや編集を入れて、組織としてもっとクオリティの高い作品を作っていきたい思いはありますね。
やっぱり1人で撮って、編集して、アップして・・・ってやっていると、時間もかかります。また、いろんなアイデアを出し合いながら制作していきたいというのもあり・・・。

僕にとって動画作品のはじまりは、2018年4月に公開した、南国の島 東京都八丈島 旅動画 Tropical Island Tokyo Hachijojima Travel movieでした。

ーー今では、再生回数9000を超えていますね。すごい!!

紀倫さん

これは、八丈島ダイビングショップ・アラベスクの小金沢さんとアイデアを出し合い、お互いの発想を組み合わせながら作りました。
ロケハン(下見)を重ね、いい光が入ってくる時間を狙い・・・。

また、モデルさんがすごく頑張ってくれたんです。
プロじゃないんですけど、海が好き、旅が好きな2人だったから、心の底から楽しんでいる笑顔を見せてくれた。

いや、4時起きで八丈富士の撮影に向かったり、1日10時間くらい拘束されたら、プロだとしても笑顔って崩れちゃうと思うんですけど、彼女たちはプロ以上にプロだなって。
本当に楽しんでいるあの笑顔が、絵に写っていることで、作品としてもいいものができあがったと思います。

こういった、大きなプロジェクトもやっていきたいですね。

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ーー一方で、Vlogもはじめられましたね!
以前は、「自撮りでトークしながらは恥ずかしい」とおっしゃっていましたが。(笑)

紀倫さん

やはりこちらも、海外のクリエーターなどから影響をもらいました!
日本でも少しづつ浸透し始めているVLOGですが、正直ダイビング業界でトライしている方はいないんじゃないかな……。
ダイビングをより多くの人に知ってもらうチャンスになる、そして、より多くの人に自然、海の中を知ってもらえるのではないか、と思ったんです。
最初はカメラの前で喋るなんて恥ずかしかったけれど「思い切ってやってしまえ!」ということで。(笑)

特に、ノンダイバーの方にはダイビングの1日って想像がつかないと思うのです。
このVLOGを見ていただければ、より想像がしやすいのかな!というのもあります。

ありがたいことに反応もよく、「うちでもやってよ!」と言うお声も頂いています。
細かいところまで写すので、次の旅行を検討している方などには、よりその地方や海の良さ、情報が見ていただけるのではないかと思います!

ーーいや、格好いいっす。どんどん露出してください!(笑)
ちょっと疑問なんですけど、動画と写真、一緒に撮影されるのって大変じゃないですか?

紀倫さん

無理ですね。(笑)
やはり、写真目線で入るのと、動画目線で入るのでは、全然違うんです。

例えば、目の前をサメが横切ったとき、「動画と写真、どっちでいく?」って迷っている時間はありません。
一瞬のうちに、いいシーンはなくなっちゃっているんです。
そこの割り切りは大事ですね。

ーーなるほど。そこは線引きしながら、写真、動画ともに、より高いレベルを目指されているんですね。
これからも作品、楽しみにしています!
ありがとうございました。

「環境に興味を持ってもらいたい」「若い子に旅をしてもらいたい」という思いから、写真、動画問わず地球の魅力を発信し続ける紀倫さん。
自らの殻を破りながら、懸命に新しいものに挑む姿に胸を打たれました。

自然写真家・関戸紀倫さんの活動に、ますます注目ですね!

■Special Thanks

関戸 紀倫(せきと きりん)

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1988年7月6日生まれ。
写真家で、ダイビングインストラクターでもあるフランス人の父と、日本人の母の間に生まれ、幼い頃から父に連れられて、ガラパゴス諸島やタイ、フィリピンなど自然豊かな処に訪れるうちに、自然が大好きになる。
2010年にダイビングを始め、翌年には沖縄でダイビングインストラクターとして活動をスタート。
2013年からは、オーストラリアのダイビングクルーズにて働くことになり、そこで船内販売用の写真を撮り始める。
2014年10月にクルーズ船の仕事を終え、帰国前に念願の一眼レフを手に入れオーストラリアを放浪。
現在は、自然写真家として水中写真をメインに、世界で活躍中。

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PROFILE
本とWEBの編集者。月刊誌やムックの編集を経て、WEB編集へ。スクーバダイビング専門メディア「オーシャナ」「スクーバモンスターズ」元編集長。現在は、児童書、写真集、WEB記事の編集など、幅広く活動中。
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