4皇が実存した新世界の海!ラジャアンパット クルーズ
Raja Ampat / ラジャアンパット
群れ、サンゴ、地形、マクロ、ナイト、マングローブ、何でもありの海!
Raja Ampat / ラジャアンパット
群れ、サンゴ、地形、マクロ、ナイト、マングローブ、何でもありの海!
- Photo&Text
- 越智 隆治
- Special Thanks
- edive
- Design
- tomato
マングローブで幻想的なダイビング
マングローブリッジというポイントは、ヤンゲフォ(Yanggefo)島とジェム(Gem)島に挟まれた狭い海峡でダイビング。
陸はマングローブに覆われていながら、ドロップオフやスロープの目前までマングローブが迫る。
その側には、美しいサンゴが群生している。ありそうで、なさそうな風景。
まずはサンゴを壊さないように、そして、次にはマングローブの泥を巻き上げないように、ゆっくりゆっくりマングローブの中へと進んでいく。
まず目に止まったのは、サンゴの上に群れをなすマンジュウイシモチ。
こんなに群れているのは初めて見たかもしれない。
そして、マングローブに入って行くと、テッポウウオたちが水面下を泳ぎまくって獲物を探していた。
さらに奥に進み、浅い海中にある横倒しになった灌木の上では、大きなブダイが数匹泳いでいた。
その情景は、やはりちょっと現実離れしていて、おとぎ話の世界に紛れ込んでしまったような不思議な感覚にとらわれた。
たまには、こんなダイビングも面白い。
川のような激流チャネルをドリフトダイブ
これも、他の海ではなかなか経験することのできないダイビング。
ザ・パッセージは、やはりワイゲオ島とジェム島の間にできた、狭く細長いチャネル。
このチャネルを流れに身を任せてドリフトダイビングする。
流れは時に激流で、両サイドの島は鬱蒼とした木々に覆われていて、まるで、川でドリフトしてるみたい。
チャネルの中央は流れが速いので、流れの緩い岸に沿って、海中景観を楽しむ。
晴れていれば、海面まで張り出した木々からの木漏れ日が奇麗なのだけど、潜った時はあいにくの曇り空だった。
しかし、ここでの驚きは、カイメンの多さ。
他でもちょこちょこ見るカイメンも、これだけ群生していれば目につく。
それに、これだけ群生していると、ただのカイメンでも、ちょっとアートチックでつい撮影したくなる。
ステージのスポットライトのように、いくつもの光が差し込む
4皇の島、最南端ミソール島の南東にあるジュリエット(Yiliet)島。
本当は、現地語でイリエットと呼ぶのだが、いつの頃からか、このジュリエット島の横にある岩礁をロメオ(Romeo)と呼ぶようになり、島自体もジュリエットと呼ばれるようになった。
そのロメオの側に、さらに小さな岩礁があり、これがジュリエットケチル(Yiliet Kecil)、小さいジュリエットと名づけられた。
そのジュリエットケチルの水面すれすれの岩礁天井部分には、浸食でできた小さな穴がいくつも垂直に開いている。
太陽の光が差し込むと、まるでステージ上のキャストを照らし出すスポットライトのように、海中に光の柱を創り出す。
とても、幻想的なシーンだ。
このスポットライトもロミオとジュリエットの名前の由来に一役買ったかどうかは定かではないけれど、他ではなかなか見る事のない海中景観に、僕は心を奪われて、ずっと時間の許す限り、このスポットライトの撮影を続けていた。