うみカメラマン・むらいさち ふんわりROTA ~海も陸も透明な場所 ~

Rota / ロタ

うみカメラマン・むらいさちが魅せるふんわりロタ

Photo
むらいさち
Text
寺山英樹
Model
稲生薫子
Special Thanks
マリアナ政府観光局、Rubin、TUSA
Design
中村孝子
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Rota / ロタ

うみカメラマン・むらいさちが魅せるふんわりロタ

Photo
むらいさち
Text
寺山英樹
Model
稲生薫子
Special Thanks
マリアナ政府観光局、Rubin、TUSA
Design
中村孝子
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ロタ(撮影:むらいさち)

観光客でにぎわうサイパンから小型機でおよそ30分。
念願叶ってはじめて訪れるロタ島は、うみカメラマンのむらいさちがずっと憧れていた場所。
行く前から「きっと好きなはず」という予感があった島は、「海も陸も透明な場所」だった。

“きっと好きなはず”という予感

サイパン、グアムから小型機でおよそ30分。手つかずの壮大な自然が残る島、ロタ。伊豆大島よりひと周りほど大きいこの緑の島は、どこまでも高いスカイブルーの空と、どこまでも広いターコイズブルーの海が水平線で青のせめぎ合い。夜になると島からは音が無くなって、見上げれば星の大パノラマ。そして、世界最高の透明度といわれる海が待っている。

ロタ(撮影:むらいさち)

ロタの熱帯ジャングルが一望できるバードサンクチュアリ。緑と青の大パノラマが目の前に広がる

そんなロタ島は、ゆるフォトカメラマンむらいさちがずっと来たかった場所。その理由をたずねると、「“きっと好きなはず”という予感があるんだ」と目がキラキラ。結論から言えば、その予感は当たり。

ロタ(撮影:むらいさち)

「行ってみて納得、今まで見たことのない透明度にびっくり。そして、初めて見たロタブルーは忘れることができません。今でも思い出すだけでドキドキします!陸もフォトジェニック。街並もかわいくて、陸から見る海も美しくて、なんだか、陸も透明度が高かったな」むらいさちが感じたロタは、海も陸も透明な場所だった。

ロタ(撮影:むらいさち)

どうやって潜るの?
ロタのダイビング事情

今回、お世話になった「RUBIN(ルビン)」が位置する、島の西側に突き出した半島をぐるりと囲むように点在するダイビングポイント。半島の南と北のポイントで港が異なり、北のポイントで潜るならショップの目の前の港を利用し、南のポイントの場合は船に乗って数分街中を移動し、そのままボートごとエントリーすることができる。

ロタ(撮影:むらいさち)

半島南部を潜るときは、船ごと港に移動する

また、ポイントまで近く(通常、5~7分、最大でも20分ほど)、1本ずつショップに戻ってくるスタイルなので何とも楽ちん。
RUBINでは2艇のボートを所有していて、ゲストの人数、海況に合わせて操船。セッティングからエントリー、エグジット、器材の片付けまでサポートしてくれる、いわゆる殿様、お姫様ダイビングが楽しめる。
ダイビングごとに船を水洗いする几帳面なオーナーの山本博さんと康代さんのケアで、ダイビングを含む一日を、とても快適に過ごすことができるのだ。

ロタ(撮影:むらいさち)

港に到着したら、車から船を切り離し、そのまま海へエントリー!

透明度は60メートル!
世界最高の透明度とロタ・ブルー

出港すると、まず、一面のブルーの世界に息を呑む。特に浅瀬の海はブルーに乳白色を溶かしたような、アクアブルーの美しい海の色はロタ独特のもの。

ロタ(撮影:むらいさち)

また、船上から水深30mの海底が見えるほどの透明度で、エントリーすると、さらにスコーンと抜けた凄まじい透明度。もはや泳ぐというより飛ぶ感覚に近い。世界一とも言われる透明度は、実際に計測してみると噂に違わず60m! それでも、年間700本潜っている山本さんに言わせれば、まだまだということなので100mなんて世界があるのかも……。

そんなロタ・ブルーの正体は、島の構造が関係しているらしい。
マリアナの自然資源を守る政府機関DLNRのケビン氏によれば、透明度の理由は、まず、石灰岩でできた島が濾過(ろか)装置の役割を果たし、標高500mのサバナ高原に降った雨は地中深く浸透し、ろ過され、湧水となって海に流れるからではないか、とのこと。
実際ロタの水道水は、ミネラルウォーターがそのまま出てきて飲料水に適しているし、下水も敷地内の地下浄化槽に浸透させれば浄化されて海に戻ってしまう。

ロタ(撮影:むらいさち)

ボートのヘリからバックロールエントリー

そして、この解けたカルシウムに太陽光線の中の青色を反射する性質が、独特のロタ・ブルーを生み出していると言われる。
むらいさちも「ミクロネシアは透明度が高くて、真っ青で大好きな海だけど、ロタの海の色は見たことのない青。それに、魚は少ないけど、この透明度は病み付きになるね。上がりたくなくなっちゃうよね」と本当に安全停止の長いこと、長いこと……。

山本ガイドに聞く!
透明度のベストシーズンはいつ?

年間通して平均気温が変わらない島としてギネスにも認定されているロタ島は、その透明度も、風さえ安定すれば年間それほどの変化はありません。平均透明度は40m、最低でも30mは見えていて、風が安定する3月下旬から6月下旬は、マリアナ海溝を通過したきれいな水が絶えずにやって来て50m、60m、希に70mを超える透明度を味わうことができます。

ロタ(撮影:むらいさち)

ロタホールのベストシーズン到来!
初めて潜るロタホール

「ロタホールはずっと潜りたくて、長年の夢が叶うと思うとドキドキする」とエントリー前の船上ですでに興奮気味のむらいさち。エントリー後、だいぶ手前の入り口で、すでに夢中でシャッターを切っている。

ロタ(撮影:むらいさち)

ロタホールをあおって(見上げて)撮ると、太陽から降り注ぐ光のシャワーに包まれた神々しい写真になる

「まだまだ光はずっと奥にあったけど、見た瞬間に感動しちゃって、その感動を残したくて、だから、すぐに行くのはもったいない気がして、行く前に時間を使っちゃったよ」
光の角度や強さ、ホールの造形など、すべてが絶妙のバランスの上になりたっている、紙一重の奇跡。
「神様が残した芸術とはよく言ったもので、何かが足りなくてもこんなシーンにはならない。人間の手では作れないよね。そう思えば思うほど神々しく見えてくる。透明度、光の入り具合、世界でオンリーワンの奇跡のスポットだね」

ロタ(撮影:むらいさち)

ロタホールをふかん(見下ろして)撮ると、スポットライトの強烈さが際立つ

そんなロタホールに、最高の光が射し込むのは3月中旬から9月末の夏季シーズンで、特に4月中旬から6月中旬がコア。7月、8月は台風の影響さえなければ引き続き強烈なレーザービームを楽しむことができ、インパクトの強い写真が撮れるはずだ。
「そうだね、コンデジでも誰でも簡単にすごい写真が撮れちゃう。でも、とにかくあれこれ考えずに潜ってほしい。疲れている人だって、ロタホールのレーザービームを浴びれば元気が出るよ。あとは、自分自身もモデルになってみてね」

海の名所で安全祈願!ロタ明神

ロタホールから少し泳いだところには切り立った岩の通路があり、その奥には御神体「ロタ明神」がある。 御神体にはお賽銭入れらしき受け皿のような部分もあり、お正月にはみんなで初詣ダイビングを行う。ダイバー限定のパワースポット。いつでもお祈りすればご利益があるかも?

ロタ(撮影:むらいさち) ロタ(撮影:むらいさち) ロタ(撮影:むらいさち)

ロタホールだけじゃない。
バリエーション豊富な“飛び放題”の海!

常に40mを超える透明度のロタの海中は、自由度が高い。
RUBINのダイビングは、基本的にガイドはいるものの、後をついて潜るというよりゲストの行動が優先。もちろん、全体の安全管理や見せ場は外さずにガイドしてくれるが、ゲストが真っ白な砂地でのんびりしたければその時間を心ゆくまで作ってくれる。

ロタ(撮影:むらいさち)

バディと一緒に自由気ままにロタ・ブルーの海を飛ぶ

ダイビングスタイルの4割はドリフトダイビングだが、中層を流されている時もガイドを見失わなければバディで自由に飛んでいられる。
身も心も解放感に満ちた、自由度の高いダイビングを楽しむことができるのだ。
ベテランダイバー、リピーターにはボート、タンクだけの貸し出しも行っているので、お得にセルフダイビングをしたい時には相談してみよう。

ロタ(撮影:むらいさち)

その日の風向き、海況により最適なポイントを選び、ブリーフィング。ダイビング手順やコース取り、エキジット方法などをしっかり聞けばあとは潜るだけ!

ロタ(撮影:むらいさち)

ソフトコーラルが見られるポイントも点在している。

ロタ(撮影:むらいさち)

色とりどりのサンゴが見られるポイントも多い

可愛い街並みはおもちゃ箱

可愛い写真が大好きなむらいさちが、まず目を輝かせたのが、ソンソン村の風景。
「まるでおもちゃのような可愛い街並みは、フォトジェニックな場所がいっぱい。特にオススメなのは、パステルカラーの教会。モデル入りで撮るのもいいね」

ロタ(撮影:むらいさち)

展望台から一望したソンソン村

ロタ(撮影:むらいさち)

パステルカラーの可愛い教会。開いていれば中に入ることもできる

そして、忘れてはいけないのが、ロタの大自然。テテトビーチやバードサンクチュアリ、千本ヤシ、ウエディングケーキマウンテン……etc。有名なビュースポット、パワースポットがたくさんあるが、「ローカルしか知らないかも」と山本さんが連れていってくれたのが、タオタオモナの樹。

ロタ(撮影:むらいさち)

知る人ぞ知るパワースポット「タオタオモナの樹」

ロタの大地に根を張った太い幹は、空に向かって放射状に枝を伸ばし、威風堂々、森の中でもひと際存在感を示している。「近くにいるだけで来るものがあるね。カメラ向けのも緊張するよ」という隠れたパワースポット。
「ロタに行った際は、海だけでなく陸上でもカメラをお忘れなく♪」

ロタ(撮影:むらいさち)

製糖工場の跡地。サトウキビの運搬に使われていた赤い蒸気機関車が可愛い。ルビンのすぐ側にあるので、ダイビングの合間にぜひ


ロタのホテル事情

リゾートホテルとしてはレストラン、プール、スパにゴルフ場まで持つロタリゾート&カントリークラブがある。日本語もある程度通じ、ストレスなく優雅なひと時が過ごせるだろう。
ソンソン村にも清潔でリーズナブルなローカルホテルがある。日本語は通じないが、ダイビングショップと提携しているホテルであればサポートも充分だし、ショップや村のレストランにも近いのがウリ。
ご予算に合わせて選択が可能だ。
ロタ島には公共車両、タクシーは無いので、ホテル予約時に空港送迎を申し込もう。

リゾートで優雅な時間を過ごす
ロタリゾート&カントリークラブ
Rota Resort & Country Club

フィリピン海を見渡す丘陵地に建つ、大自然に囲まれた全室スイートのリゾートホテル。コンドミニアムタイプなので、ファミリーやダイバー仲間、ハネムーナーなどに人気。長期滞在もOK。オーシャンビューのプールサイドで優雅なひと時を。

ロタ(撮影:むらいさち)

自然と調和したコンドミニアムタイムのホテル

ロタ(撮影:むらいさち)

海を一望するプールサイドでのんびりと

ロタ(撮影:むらいさち)
ロタ(撮影:むらいさち)

全室スイートの贅沢なコンドミニアム。海側の部屋はロタブルーが目の前に広がる絶景

グループやファミリーにもオススメ
バレンチノホテル
Valentino Hotel

ソンソン村にある清潔感あふれるローカルホテル。キッチン付きコンドミニアムタイムの部屋もあるので、大人数で泊まるにもオススメ。

ロタ(撮影:むらいさち)

ロタ(撮影:むらいさち)
リーズナブルに楽しめる
コーラルガーデンホテル
Coral Garden Hotel

ソンソン村にあるリーズナブルなホテル。ビジネスホテルタイプだが、村にもショップにも近く、スタッフもフレンドリー。

ロタ(撮影:むらいさち) ロタ(撮影:むらいさち)

ロタのダイビングショップ

RUBIN(ルビン)
~ROTA SCUBA CENTER ~

ロタ(撮影:むらいさち)

惚れた理由は透明度
その透明度に惚れこんでロタの海にルビンを開いたのが、ガイド歴25年のオーナーガイド山本博さん。
「穏やかだけど、ロタの海をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いを強く感じました。そして、この海が大好きなんだな~と。あの笑顔に会いにまた帰りたいというお客さんの気持ちがよくわかります」とむらいさちがいうように、静かに熱い海の男だ。
キャプテンのビン、陸上のケア康代さんと、海に陸に、ロタを案内するアットホームな雰囲気で、“快適、楽チン、キレイ”というモットー通り、港はすぐ目の前で、2艇のボートもきれい。お店にはお昼寝スペースもあり、几帳面な山本さんの性格通りサービスも行き届いていて、安全に、快適に陸も海も過ごせることだろう。

ロタ(撮影:むらいさち)

港はお店から歩いて0分

ルビン(撮影:中村卓哉)

10周年を迎え店舗をリニューアルし、サービスに磨きがかかっている。綺麗なテラス、温水シャワー2室を完備、器材の管理、洗い場、物干しも快適そのもの!

その他のダイビングショップ
ブルーパームス・ロタ

ロタのグルメ事情

ロタリゾートホテルのレストランは、自家農園で栽培された野菜とシーフードを使ったロタならではの食事が食べられる。和食やイタリアンのほか、予約すればサンセットバーベキューも楽しめる。
ソンソン村にも数は多くはないがローカル店もある。日本食も食べられる「東京苑」やピザのおいしい「ピッツァリア」などが定番。
ショップのスタッフに要望を伝えれば、予約や送迎をしてくれることも多い。

東京苑

ロタ 東京苑(撮影:むらいさち)

店名の通り、ラーメン、かつ丼、お刺身、定食ものと、日本でおなじみの料理がズラリ。
ざるそばまで食べられるにはびっくり。そのほか、焼き肉も評判が良い。ロタに来た日本人なら
一度は訪れる定番のお店。

ピッツァリア

ロタ ピッツァリア(撮影:むらいさち)

名前の通り本格ピザが食べられるバー&グリル店。
熱々のピザやスペアリブ、エビのボイルを、南国で一番人気のバドライトやコロナで流し込み、
みんなでワイワイ盛り上がれるお店。

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