バリ島のダイビング事故。皆さんからお預かりしている捜索協力費について
2014年2月14日に発生したインドネシア・バリ島のダイビング漂流事故。
5名が救出されましたが、残念ながら1人の死亡が確認され、未だ行方不明者が1人という状況です。
現地では、捜索に加わっていたダイビングショップ有志の方々も徐々に日常に戻りつつありますが、今後の対策等、きっとやらねばならいことも多いでしょう。
行方不明者・高橋祥子さんのご家族を中心とした有志で捜索は続けられていますが、オーシャナとしては、皆さまから集めた協力金6,599,679円(2014年2月27日現在)について、今後のことをお知らせし、随時、丁寧にご報告していかなくてはならないと思っています。
■協力金募集の経緯など
インドネシア・バリの行方不明者を捜索するヘリのチャーター費用を募集します | オーシャナ
1.捜索費用と保険の把握
まず、我々がすべきことは現状の把握。
今回の捜索費用に関して、いつ、どこに、いくらかかったのかを把握することだと思っています。
バリ島という地域柄、また緊急時という事情もあって、どこまで正確な記録があるかわかりませんが、最低限、報告書をいただくなど、最大限の努力をします。
※2月28日から私、寺山はバリ現地入りします。
また、ダイバーたちは海外旅行傷害保険に加入していることがわかったので、救援者費用・捜索費用に関して、どこまで出るのか、どんな手続きが必要なのか(また、他に使える保険に加入しているのか)、そして、適用の意志があるのかなどを確認し、皆さんからの捜索協力費よりも保険の適用を優先できればと考えています。
2月16日に捜索金を募集した際は、スピードを優先しました。
現地で事前に支払う現金さえあれば民間の捜索手段を使うことができることが確認できたため、行方不明ダイバーの保険加入状況の確認よりもまずは捜索費用に必要な現金を用意し、あらゆる捜索の可能性を潰したくないという思いから、まずは捜索金を募集することから始めました。
当時、可及的速やかに必要と思えた4400ドルのヘリコプターチャーターの少しでも足しになれば、と始めたことをご理解ください。
2.協力金の使い道
現地で捜索費として遣われた金額と捜索状況を確認後、使い道として適切かどうかを判断し、精算したいと思います。
「捜索費」の定義としては、基本的には“捜索にかかわった費用”ということですが、その範囲をどこまでにするのかは、現状を把握したうえで決めたいと思います。
3.余剰金の使い道
余剰金が出た場合、基本的には捜索にかかわった費用という名目ですので、それ以外は振り込みをしていただいたご本人に返金したいと考えています。
多くの皆さんから、今回の事故の検証や、今後同じような事故が起きたときにより迅速な救助・捜索活動や検証を可能とするためのプール金など、「今後のために使って欲しい」との声をいただいていますが、やはり基本は返金が筋だと考えています。
いずれにせよ、現状の把握と使途を確認し次第、皆様の声も聞きながら、慎重に決定、発表したいと思います。
※
まずは、現状の把握、捜索金の使い道の検討のため、28日からバリへ行ってきます。
皆様からお預かりしている、思いの乗った大事なお金ですので、随時、ご報告させていただきます。
よろしくお願いします。