子どもたちが水族館で学んだたくさんのこと

鴨川シーワールド

僕が鴨川シーワールドで撮影をしている間、数日間は家族が一緒にホテルに泊まり込んで、自分の息子である海友と颯友は、シーワールド内での動物との触れ合い体験を楽しんだり、僕の撮影中の様子を見学したり、色々な事をトレーナーの人に質問したりと、充実した日々を過ごしてくれた・・・はず。

今まで何カ所かの水族館に連れて行った事があるけど、だいたい動物たちを見て終わったり、アトラクションに乗ったりだけだったりで、息子たちが、これだけ色々な体験をさせてもらったのは初めての事だったと思う。

ベルーガの撮影をしているとき、同じ水槽に入れられたネズミイルカを見て、「パパ、あのイルカは、水温の低い海にいるから、ベルーガの水槽が一番水の温度が冷たいからいいんだって。他のイルカの水槽だと暑過ぎるんだよ。あの子はね、房総沖の定置網にかかっちゃって弱ってたところを保護されたんだって」と教えてくれた。

鴨川シーワールド

他にも、「イルカの眠り方って知ってる?片方の目をつぶって泳ぎながら眠ったり、水面に浮いて眠ったりするんだよ」。

鴨川シーワールドのイルカ

「トレーナーの人が吹いてる笛は、シャチが上手に芸ができたときに鳴らすんだよ。こっちに行きなさいとか、飛びなさいっていう指示を出すために吹いてるんじゃないんだよ」
「カクレクマノミは、一回に300個くらい卵生むんだって、知ってた?」
「エイはね~、餌が欲しいと水面をバシャバシャやって、知らせて来るんだって」
「水族館に来たばっかりの生き物や、生まれたばっかりの生き物は、予備の水槽に入れて、大丈夫かチェックしてから、お客さんに見せるんだって」
「ベルーガは、透明度が悪くても、超音波みたいので、どこに物があるかわかって、それでぶつからないで泳げるんだよ!」
「エイとかサメのオスは、ちんちんが二つあるんだよ!」
「イルカが擦り傷あるときにつける薬は、紫色なんだよ」
「カメは小さい時は、検査しないとオスかメスかわかんないけど、大きくなるとオスのしっぽが長くなるんだって」

鴨川シーワールドのカメ

「アルビノは肌の色が白くなる病気だけど、ここにいるアルビノのエイは、元気なんだよ」

鴨川シーワールドのアルビノのエイ

「タカアシガニは大きいけど、世界で一番じゃないんだって、多分日本では一番大きいと思うんだよね。本では世界で一番大きいって書いてあったけど」
・・・などなど。

見ていて一番印象的だったのは、鴨川シーワールドホテル宿泊客だけが体験できる「夜の水族館探検」のときの二人の行動。

鴨川シーワールド「夜の水族館」

係の人が夜眠りについている動物たちの前で、色々説明してくれた事を必死になって、メモしてる姿だった。
特に颯友は、まだまだ文字を書くのに慣れていないために、皆が次の動物のところに移動した後も、黙々と何かを書き続けていた。

鴨川シーワールド 鴨川シーワールド

ベルーガやイルカにタッチしての記念撮影。
自分はちょっと微妙な気持ちだけど、「ベルーガの頭はぷよぷよしてたよ。イルカにも触れて嬉しかった」と素直に喜んでいるのを見ると、こうして、海の生き物たちに興味を持っていってくれればいいなと思った。

鴨川シーワールドのベルーガ 鴨川シーワールドのイルカ

僕が水槽に入って撮影しているのを見て、「凄い!いいな~。シャチの水槽、パパだけ入れてずるい。自分も入りたい!」ってずっと思っていたりとか。

鴨川シーワールド

色々な生き物たちと触れ合い、見て、学んで、感じて、生き物に対しての自分なりの考え方を持ってくれればいいな。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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