霊
mixiの日記の書き込みで心霊写真的な話が出ていたので霊について。
霊の話は政治や環境やUFOの話くらい危険。話してもいいことは何もない。
真顔で霊の存在を話すだけで「気をひきたい人」、「そうしたことで優位に立ちたい人」、
つまり「残念な人・痛い人」と見られてしまう危険性がある。
逆に僕も「嗚呼、ここいる……。気持ち悪くて無理」とか
言い出す人を見ると残念な気持ちになったりもする。
だからある時を境にして、あまり霊の話をしないできたし、
そういうことを真面目に語る人はインチキなことの方が多いので距離を置いてきたりもした。
頭で考えるとそれが正しいのだと思う。
でも、本音を言えば、体が霊を信じている。
霊媒体質の占い師に会いに奈良の山奥まで出かけるほど。
ネタと自分に言い聞かせつつ、実はどこか本気だったり(笑)。
ちなみに、ここで言う霊とは、靖国神社に祀られているような、
うまく言えないが確実に存在する霊のことではなく、
もっとこう、物質的なオバケのような霊のこと。
話を戻して、霊を信じているのはバーバと呼んでいた母方の祖母の影響が強い。
この人のせいで、小さいときからよくも悪くも霊とは当たり前の存在になってしまった。
“しまった”と書くあたり、いろいろ往生際が悪い。
バーバは霊を当たり前にいるものとして常に僕に話をした。
これはどういうカラクリか(やっぱり往生際悪い表現・笑)、
「英樹、残念だけど○○さんは死んじゃうみたい」と言うと、
本当にその人は死んだ(という記憶になっている)。
聞くと、枕元に立つんだと言い、そういうものかと思った。
2人で一緒にいると、いつも霊の話をしてくれた。
おじさんが猫にとりつかれた話、
新婚時代に霊に踏み切りに引きづり込まれそうになった話、もうあれこれいっぱい。
現象がともなったこともある。
父方の祖母が亡くなった夜、お手伝いに来ていたバーバが、
夜中、家の中を歩いている。
「どうしたの?」と聞くと「お祖母さんが来ているみたいで探している」と。
続けて「呼ばれても答えちゃダメだよ」と。
そんな恐ろしいことを言うもんだから寝られずにいると、
シャッターを下ろしていたベットの横の出窓が何度も「ドンドン!」と音を立てる。
ちなみに、2階。もちろん、答えない。
小さい時からの洗脳でそう聞こえる脳になってしまったのだろうか。
それとも、バーバーが夜中にはしごをかけて僕の部屋の窓を叩いたのだろうか。
それとも……。
その後も20代ではあれこれ多くの体験をした。
気を引きたい人だと思われるが嫌なので、
自分の中でシャレにならない話は、もう話さないことにしている。
ただ、ただならぬほど親密になった女性には、もう気を引く必要がないので、
逆に受け入れて欲しくて体験したことを真顔で言ってみるのだが、
ドン引きされて、「なんでそんなこと話すの!」と本気で叱られる。
やっぱりいいことない(泣)。
今後もやはり霊の話を公にする人のことは左斜め35度くらいの位置から見るだろうし、
僕自身もよっぽど親しい人以外には話さないだろうが、
やっぱり霊の話をされると興味津々で自分の中で霊の存在をうまく消化できずに
禅問答が始まってしまうのだ。
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