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最高級魚だと思ったら有毒魚だった!? プロでも間違う、バラハタとスジアラの違い閲覧無制限

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徒然コラム
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築地市場が騒然!バラハタとシガテラ毒について

みなさん、沖縄県那覇市の第一牧志公設市場に訪れたことはありますか?

グルクン、アバサー、イラブチャー、ミーバイ…見慣れない名前とともに並ぶのは、赤青黄色のカラフルな魚たち……。

ちょっとだけ勇気は必要ですが、1階の市場で購入した魚を、2階の食堂で調理してもらうこともできるので、沖縄旅行の際にはぜひ訪れていただきたい場所のひとつです。

沖縄の市場ならカラフルな魚が並ぶのは当たり前の光景ですが、内地の、特に東日本の市場でカラフルな魚が並ぶことはあまりありません。

日本の台所、築地市場でもカラフルな魚が並ぶことはあまりないそうですが、普段あまり並ばないからこそのトラブルが発生してしまいました。

【毒含む可能性ある「バラハタ」1匹、築地で販売】
東京都は12日、魚を取り扱う業者に販売しないよう求めている「バラハタ」1匹が、築地市場の水産仲卸店舗で販売されたと発表した。バラハタの販売に法的な規制はないが、食べると温度感覚の異常といった神経症状を引き起こす毒を含んでいることがあるため、都は独自に販売自粛を求めている。
出典:YOMIURI ONLINE

このニュースが流れて数日間は、テレビでも各社このニュースで持ち切りだったので、覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回問題になったバラハタはこちら。

見ての通り、南方に棲む真っ赤な魚です。

沖縄などではスーパーで普通に売られていることもあるそうですが、シガテラ毒という食中毒を引き起こす成分を体内に蓄積している可能性があり、東京都では販売自粛が要請されている魚です。

そして、今回の一件は、単にバラハタを売ってしまった、というニュースではなく、よく似たスジアラと間違えて売ってしまったのです。

そのスジアラがこちら。

スジアラ

出典:WEB魚図鑑

スジアラは沖縄最高級魚ともいわれる魚で、刺身から煮物、蒸し物など、どう調理しても非常に美味しいのだそうです。

バラハタとスジアラの違い

普段見慣れない南方の魚なので、市場の人も見分けられなかった、ということですが、バラハタとスジアラの違いはどこにあるのでしょう?

最大の違いは尾鰭の形でしょう。

バラハタの方が三日月形に近く、尾鰭の上下が長く伸びます。

さらに、尾鰭の縁が黄色くなっていることもバラハタの特徴です。

正直、知っていれば簡単に見分けることができそうなものですが、知らなければ、

『大きい赤いハタ=スジアラ』

となってしまうかもしれませんね。

シガテラ毒とは?

バラハタに蓄積されている可能性があるというシガテラ毒とは、そもそもどういったものなのでしょうか?

実は、ある成分の名前ではなく、『シガテラ』という食中毒を引き起こす毒素の総称です。

原因として、熱帯域に生息する渦鞭毛藻というプランクトンに毒性がある場合があり、このプランクトンを小型魚類が捕食、その小型魚類を大型魚類が捕食、といった食物連鎖の中で生物体内に濃縮された物を人間が食べた時に食中毒を引き起こしてしまいます。

症状としては温度感覚の異常や筋肉痛、頭痛、排尿障害のほか、下痢や嘔吐などの消化器系症状、また不整脈や血圧低下などの循環器系症状が出ることもあります。

重症の場合、数カ月から1年以上継続することがありますが、死亡例は極めてまれな食中毒です。

加熱調理などで分解することはできず、味への変化等もないので防ぐことの難しい食中毒でもあります。

他に注意が必要な魚は?

2位 バラクーダ

シガテラ毒を持つ可能性がある魚は多岐に渡り、中には身近な魚も含まれています。

具体的にはバラフエダイ、ウツボ、カマス、ギンガメアジ、オニカマス、イシガキダイ、ヒラマサ、ブリ、ネムリブカなど、その数は400種類以上に上るとも言われています。

ただし、そもそもの原因である渦鞭毛藻というプランクトンは熱帯域にしか生息しないので、同じ種類の魚でも産地によって危険性が変わります。

そして生物体内で濃縮されていくので、南方の大きな魚ほど危険、ということができるでしょう。

日本国内でシガテラ毒の危険性が高いために販売が禁止されているのは、オニカマス(バラクーダ)のみですが、バラハタの様に、販売自粛が求められている魚もいます。

東京都の場合、東京都市場衛生検査所長通知による指導対象の魚介類によるとバラハタ、アカマダラハタ、バラフエダイ、ヒメフエダイ、オジロバラハタ、マダラハタ、カスミアジ、イッテンフエダイ、ドクウツボ、ギンガメアジ、ムネアカクチビ、サザナミハギ、キツネフエフキ、イトヒキフエダイがシガテラ毒のために販売自粛が要請されています。

とはいえ、日本国内では過度に心配する必要はないと思いますが、ダイバーの皆さんは常夏の南国へ旅行に出かけることも多いと思います。

南国で大型の魚を食べる時はくれぐれもお気を付けくださいね!

(ライター/細谷 拓)

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