豚インフルエンザ その2

昨日アップした「豚インフルエンザ」について、私見を交えて続報。

■昨日の記事
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_2288.html

今日の流れをおさえておくと、
ご存知の通り、WHOが警戒レベルを「フェーズ4」に引き上げ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090428-00000154-yom-int

後にフェーズ5への引き上げも検討されるが見送られた。

まず、豚インフルエンザに対するリアクションとポイントを整理しておく。

現在、豚インフルエンザに対して人によって温度差がかなり大きいが、
これは「新型ウイルスの病原性が詳しく判明していない」ことが理由。
そして、このことが最大のポイント。
ブレや温度差はすべて「判然としない病原性」に尽きるのだ。

例えばWHOのブレ。
WHOは「渡航制限への反対姿勢を明確」にしつつも、
「引き上げによる政治的、経済的な影響を強く認識していた」と政治的な配慮でフェーズ5を見送っている。

フェーズ4への引き上げ時にも、
早い段階でヒト・ヒト感染の情報が流れていた点から「後手に回った」という批判があるが、
今回のフェーズ5への見送りも同様だとの声も上がっている。

反対に、病原性の詳しい正体がはっきりしないうちに、
フェーズ5への引き上げる必要はないとの声も。

つまり、よくわからないこそ積極的な制限をかけるのか、
よくわからないうちに制限をかけてどうするんだ、という話。

ダイビング同様、リスク対応の基本は「もしもに備える」こと。
それが新型ウイルスであればなおさらで、
政府や国際機関が徹底した水際政策を行なうことは言うまでもなく、
それを「騒ぎ過ぎだ」と批判する人もいるようだがそれは見当違い。

病原性が明らかでない限り、
個人としては、「もしもに備えて予防に努める」か「気にせず普通に暮らす」かは個人の判断するしかない。

この判断は難しいところで、
例えば同じメキシコでも、メキシコシティからコルテス海で隔てられているラパスは感染者はおらず、現地はのどかな様子。

■インフルエンザの感染状況をGoogleマップでチェックできる『H1N1 Swine Flu』
http://www.ideaxidea.com/archives/2009/04/h1_n1_swine_flu.html

■ラパスのガイドさん
「通常通りですよ。豚インフルエンザを知らない現地の人が多いです(TVを持っていない人多数)。ダイバーも通常通りに潜っています。ラパスは本土から離れた半島なのでのんびりしているのかもしれませんが……」

感染エリアであるロス在住の方も普段と様子は変わらないという。

■ロス在住の女性
「昨日、今日と外に出ていますが、いままでの生活と何もかわりありません。マスクをしている人は、1人も見ていません。というか、アメリカでは、マスクは通常、性病とか口まわりを隠したい人以外、する事はありません。(花粉症でもマスクはしません)」

深刻な状況になる可能性もあるが、
「どうせ大したことない」、「騒ぎ過ぎ」という人が言う通りの結果になる可能性も高いので、
普通に暮らすのもひとつの選択だろう。

ただ、ダイビング事故はヒヤリハットの段階で防ごうと言っている、
「もしもに備える」が基本のダイバーとしては、予防を考えてみよう。

予防のポイントは、
ここまで広がってしまった以上、問題はすでに「場所ではなく状況」。
例えば、人が密集する満員電車や人の動きが激しい空港でマスクをするとか、
うがいや手洗いをしっかり行なうということが大事だろう。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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