砂の粒 〜ビーチマニア魂〜

今、伊豆諸島を巡っています。
最近は島ブームなんていわれていますが、夏が終わった島内はとっても静か。
海も黒潮の影響で透明度が上がってきていて、ダイバーにはいい時期ですね。
といっても今回、ダイビングはお預け。
神津島の天上山を歩いたり、式根島の天然露天風呂でのんびりしたり、
新島のビーチでボーっとしたりしています。仕事ですけどね……。


式根島の泊港海岸。岩に囲まれた扇状のビーチは隠れ家のような雰囲気

式根島や新島あたりのビーチを歩いていると、気になるのが砂の質。
ビーチマニアとしては、砂浜が何でできているか確かめずにいられないんです。
これがちょっと不思議な砂質をしているんですよね。

南の島のビーチといえばやっぱり真っ白でサラサラというのが定番。
砂の粒が細かいパウダーのようなビーチや砂の層が厚いフカフカのビーチ、
眩しいほどのホワイトビーチなどビーチひとつとっても個性的です。
一般的に南国の砂浜は砕けたサンゴからできているので、
赤い粒や青い粒が混ざった砂や、プカシェルや星砂が混ざったビーチも好みです。


ニューカレドニアのブラシ島の砂。白くて細かい粒はザ・サンゴの砂!


ニューカレドニアのマレ島はサンゴや貝のカケラがたくさん混ざってます

一方で新島の羽伏浦海岸や淡井浦海岸、
神津島の沢尻湾、式根島の泊港海岸あたりの砂はサンゴではありません。
砂は白いのですが、サンゴでできた砂よりももっと純白に近いというか
可憐なイメージというか。ガラスのような透明な粒がいっぱい混ざっているんです。

これは石英がくだけて粒になったもの。
ガラス質の石英が適度に混ざったビーチは、
踏むとキュッキュッと音を出す鳴き砂になるんですが、
このへんのビーチは石英の含有率が高すぎて鳴かないようです。

新島の逆サイドにある若郷前浜ビーチは玄武岩質の真っ黒なビーチなので、
ちょっと離れただけでまったく異なる砂質のビーチになるのが不思議なところ。

皆さんも伊豆諸島のビーチにいったら、砂の粒を観察してみてはいかがでしょう?
サンゴ礁域のビーチにはない独特の美しさに、
皆さんのビーチ観(?)が広がるかもしれませんよ。


式根島の淡井浦海岸の砂。石英の含有率がハンパないです! スゴイっ

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PROFILE
ビーチリゾートをメインにしたトラベルライター。
50以上の国を訪れた経験を生かし、旅行ガイドブックや旅行雑誌などを制作している。
編集プロダクション「アトール」所属。
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