潜入! はじめての体験ダイビング☆ドキュメント
体験ダイビングとはいかなるものなのか?
観光客もダイビングショップも多く、体験ダイビングも盛んな石垣島で、
ゲストの立場で潜入取材を試みることに。
昨晩、ネット検索して7,980円という僕が調べた中で最安値のお店をみつける。
他店が1万5000円前後、少なくとも1万円はするというのに破格のお値段。
その値段の差は何なのか。興味津々。
それに、ダイビングが海のものとも山のものともわからず、
相場感もない未体験者はそりゃ値段が安い方に流れるだろう。
彼らはきちんと楽しませてもらえるのだろうか?
電話して体験ダイビングをやりたいことを伝えると、
名前を聞かれたので名字をお伝えし、
ホテルでのピックアップ時間を聞いたら予約完了。あっさり。
ドキドキ。ワクワク。いろんな意味で。
和尚はともかくイントラや海っぽさがばれないように、
サーファーで素潜り好きという設定でいくことに。
早朝8時、ホテルで若いがあまり覇気のないイントラ君にピックアップされる。
ちなみに、マルちゃんは望遠レンズでノリノリで撮影。
僕がホテルからピックアップされると、
待機していたタクシーに乗って「運転手さん、前の車を追ってください」と。
運転手さん、一瞬驚くも、「任せてください」とキリっ。
日本一無駄な追走劇。
車内で軽い世間話の後、「よく焼けていますね〜」と言われたので、
前日決めたように「サーフィンや素潜りは好きなので」と即答。
すると、「湘南辺りでやるんですか?」と聞かれたので
「いや、湘南はあまり波が立たないから、もっぱら千葉かな」
かな、じゃねー。我ながらよく言うわ。
イントラ:石垣島もサーフィンで?
テラ :いや、石垣はちょっと波があれなんで……普通の旅行
イントラ:海外でもサーフィンをやったり?
テラ :まあ……ノースショア的な?
綱渡りの嘘の上塗り(笑)。
ホテルから5分後。とあるダイビングショップに到着。
申し込み書に記入を終えると、覇気のないイントラ君が
体験ダイビングのチェックリストをおざなりで読み上げ、
7,980円を前払いして店内でやることは終了。
裏の器材置場に行って、3点とウエットスーツ合わせ。
前日、マルちゃんに初心者っぽさを出すようにやれと言われていた、
ウエットスーツを前後ろ、つまりチャックが前の状態で着ようとしてみる。
予定通り「逆ですよ」と指摘されたので、
「あれ? あれれ〜。なんせ、僕は初めてなもんですから。初めて。あはは」とおどけるが、
イントラ君から「サーフィンではウエット着ないんですか?」とこんなときだけ覇気ある指摘。
「あ、いや、サーフィンは前チャックも多くてね(キリッ)」。嘘をつけ。
パドリングのために後ろにあるウエットスーツのチャックを
わざわざ前にするサーファーがどこにいる。
お店にいた時間は10分くらいだろうか。
ほとんど何の説明もないまま車は港へ。
ここで最大の試練が訪れる。
車を降りると、な、なんと、つい先日まで潜っていた、
水中ヌードでお馴染みのうなりざきの森さんとバッタリ。
僕と目が合い笑顔になった森さんが、これから言う言葉は決まっている。
鉄板で「おはようございます、和尚! 何やってるんですか〜?」だ。
ま、まずい。
そこで、小刻みに頭を振り振り「話しかけてくれるな」と顔で必死に訴えかける。
ダメ、ダメ〜。しっ、し〜〜〜
振ろうとした手を降ろし、ポカ〜ンとする森さん。すいません……。
最大のピンチを乗り越え乗船すると、衝撃の事実。
「今日はお兄さん一人だけなので、貸し切りですよ」
な、なにを〜! 体験ダイビングは僕が体験するはもちろん、
どちらかというとリアルに体験ダイビングをする
他のゲストの様子や大人数の時の様子を見たくて申し込んだのにこれでは意味が半減……。
そして、リスクが増大。
それにしても、僕1人に対して船に乗るスタッフの数が多い。
操船する僕より少し上くらいの代表らしき人と、例の覇気のないイントラ君、
きびきびとした動きで「この子はできる」とすぐにわかるイケメン君、
そして、僕の担当になったらしい女の子の4人。
何もかもやってくれるのでボートにポケ〜っと乗っていると、
《ダイビングサービス大城》の大城さんと目が合う。
挨拶しなければ失礼だろ! いや、でも挨拶しちゃマズイだろ!
という一瞬のせめぎ合いの後、ふと目をそらす僕。
大城さんも気が付いていないようだ。すいません。
ということで、いくつかの難関を乗り越え、ボートは竹富方面へ。
つづく。