悪徳ショップに感謝!? 〜至言シリーズ〜
悪徳と呼ばれたショップのおかげで私はここにいる
■以前、悪徳ショップ体験記をいただいた女性ダイバー
悪徳ショップと言われ続けた、今は無き某ショップNでダイビングを始めたYさんの言葉。
※彼女がCカードを取得した時の体験談は以下を参照。
■「オススメしないショップ・前編」
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_3087.html
■「オススメしないショップ・後編」
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_3090.html
ダイビングに興味があったものの、きっかけもなく、敷居が高く感じていたYさんが、
ショップNのイントラちゃんと出会ったのは、何気なく参加した飲み会。
通常、ショップは、海に興味がありそうな層をターゲットとして
広告を出したり、イベントに出展したり、
ビラを配ったり、地道な口コミなどでゲストを獲得しようとする。
しかし、悪徳と呼ばれるショップのスタッフは、どこにでも出現する。
世の中に対するリーチ力が凄まじいのである。
そもそも「海に興味がありそうな人」だなんて狭い層をターゲットにしておらず、
「落とせそうな人」がターゲットなので、人がいっぱいるところならどこでもOK。
さらに、キャッチまでしてリーチを外へ外への積極的に伸ばす。
上からの締め付けも厳しいので、
気付けばダイビングなんて考えたことのない人の横に座っているのだ。
もちろん、法外なローンを組ませるのは論外だが、
この外へ向かう爆発力は見逃せない。
Yさんだけでなく、ショップNでダイビングを始め、
今でもダイビングを楽しんでいるダイバーに会うことはよくあって、
「無理やりにでも引きづり込んでくれたのはありがたかった」と感謝する人までいる。
Yさんも「彼女の方から来なければ、私から行くことは絶対になかった。
心から楽しめる趣味に出会えて本当に良かったと思う」と言う。
※
かつて南の島での激安&極短Cカード講習で業界を席巻したショップP。
「手抜き講習」「価格破壊」と非難されたが、
ダイビングを水着一枚でできる手軽なアクティビティにし、
間口を広げたという側面もある。
カメレオンのようにヒュっと舌を伸ばし、獲物をからめ取ったらはなさないショップN。
一方、ジンベエザメのように口をガバ〜っと開けて獲物をこしとるショップP。
引っ張る力と広げる力。瞠目に値する。
いや、両ショップともまったく肯定する気はないけれど、Yさんの言葉は、
救世主と破壊者は紙一重ということを思い出させてくれる、
ただの負け惜しみなんだか、達観なんだかよくわからない、けだし至言なのである。