正面を向いて泳ぐと首が痛い……

「前を向いて泳ぐと首が痛くなる」

たまに来るお悩みだが、実際に、
バタ足で正面を見ながら窮屈そうに泳いでいるダイバーさんを見かける。

こんなん

そもそも泳ぎながら正面を見る姿勢は、陸上で生活する人間にとっては不自然な状態。
陸上でいえば、空を見上げている状態と考えるとわかりやすい。
首を90度近く曲げて空を見上げ続ければ、そりゃ首も痛くなるというもの。

同じように、水中でも、体が水平な状態で、
首を90度近く曲げて正面を向くという姿勢は不自然だと言っていい。

体が水平に泳ぐときの視線は、前ではなく斜め下が正解。

正面や遠くを見るときは、体を少し起こすのが自然。

早く泳ぎたいときは、むしろ頭を下げて水平姿勢で泳いだりもする。

360度動ける水中世界では、首だけでなく体ごと使う方が楽ちん。
前を向きたいなら体を少し起こした方が楽だし、
見上げたいなら体ごと反転させた方が無理がない。

ガイドさんを観察すればわかるが、まったく水平な状態のことの方がむしろ少ない。
ゆっくり進む場合はアオリ足キックの場合がほとんどで、
平泳ぎのように、体を少し起こしつつ進むし、
どこかを見るときは、無理のない首の可動範囲内で、体ごと使って視線を向けている。

正面を見ながら泳ぐのは窮屈で首が痛いというダイバーは、
まずは「視線は斜め下が標準」、「正面を向くには体ごと起こす」ことを意識し、
ガイドさんをじっくり観察し、マネしてみることが一番の近道だろう。
きっと、いや確実に、首が窮屈にならない体の使い方をしているはずだ。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
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〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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