減圧症と言葉

減圧症の記事を書いている。
ページ数が少ないので、
最低限のことしか伝えられないが、
読んだ人が意識して潜ってくれるようにさえなれば、
とりあえずはOK。
今回、体験談を聞いたマイミクさんの言葉で
目からウロコが落ちた。
その言葉とは、


「すべてのダイビングが減圧潜水という認識を持つべき」
“無減圧潜水で潜るべし”、
“減圧停止を必要とする潜り方はダメ”。
どちらも正しい。
しかし、裏を返せば“無減圧潜水で潜れば安心”、
“減圧停止をしないダイビングなら安心”とも取れてしまう。
この方をはじめ、ダイコン上無減圧潜水で潜っていても
罹患する人は少なくない。
もちろん、僕もそれは承知していたので、
補足説明として必ず、
“ダイコンの数字だけを信じるのはダメ”、
“無減圧潜水で潜っても減圧症になることもある”
と付け加えていた。
しかし、これらの要素を上の言葉ひとつで明確に表している。
“すべてのダイビングが減圧潜水だという認識を持つべき”
という言葉には“いつだってリスクはある”という意味が
含まれている。
このマイミクさんは「“無減圧潜水”という言葉は曲者」
という。
考え方として説明するためには適切な言葉だと思うが、
確かに舌足らず。
無減圧潜水がとっても重要。
でもそれは考え方の上のことで、
すべてのダイビングは減圧潜水と認識してね。
この3行に減圧症の本質が集約されている気がする。
もちろん、まだこれではビギナーには「何のこっちゃ?」
で噛み砕く必要はあるだろうが、
自分的には妙にしっくりきて感動してしまった。
やはり、実体験のある人の言葉は違うと思った。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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