今、欲しい情報
今日は読者の皆さまからのアンケートに目を通し、
寺子屋に採用する質問を選ぶ1日。
かなりの数なので読むだけでひと苦労なのだが、
元気をもらえる楽しいひと時。
中でも最も興味を引いた質問は断トツでこれ。
要約すると、
「ダイビングに行くと旦那にぶん殴られるが、
それでも行きたいので隙を見てダイビングに行ったのだが、
あえなく見つかり体中、青アザだらけ。どうしたら説得できるか?」
掲載できませんてば。
たまに、DVとか鬱とかリスカとかヘビーな駆け込みがあるが、
何とかしてあげたいが、なんともできない。
お節介な僕は直のメールで返答しようと思ったこともあるが、
いろんな意味でこういう問題は触れてはいけないと思い直す。
それにしても、世相を反映してか、ハガキやメールだけでなく、
昔よりガイドさんから心の病についての話題を聞くことが多くなった気がする。
ガイドやイントラをやっていれば、
一度は直面する問題になってきたのかもしれない。
何となく、海イコール“癒し”というイメージがあり、
ダイビングをすれば良くなるなんていう根拠のない噂もあるが、
そんな単純なはずはない。
精神安定剤や抗うつ剤の中にはダイビング禁忌とされる薬もあり、
薬の副作用はもちろんのこと、水中で薬が切れたことを考えても、
服用している人をそう簡単に海へ連れて行くわけにはいかない。
しかし、ガイドさんたちの話を聞くと、
病気のことを隠して潜る人が少なからずいるとのこと。
熟練のガイドさんなどは「あれ?」と何か感じることがあるらしいのだが、まさか「病気ですか?」とは聞けるはずもなく、
そのような時はかなり注意深く見守ってダイビングするしかない。
また、これは本当はしてはいけないことだが、
「事故を起こすよりは」ということで、
明らかにおかしいと思ったゲストの持ち物の中を見て、
薬を見つけたという話も実際に聞いたことがある。
このときは、持ち物を開けたときに中が見えたということにしたらしいが。
しかし、一度お店に断られても、違うお店に行って潜ってしまうので、
予防するのもなかなか難しいらしい。
確かに怪我や体の病気なら本人も諦めがつくし、
納得できるのだろうが、
心の病の場合は本人もいろいろな葛藤があるだろうし、
ダイビングを止められることで
大きく自尊心を傷つけてしまうのかもしれない。
とても関心のある話だし、いろんな意味で知ってあかねばならないのだが、
薬に関してはMD連載中の大岩先生の本でかなりのことがわかるが、
心の病と薬、そしてダイビングの関係が、
体系的に書かれた本を見つけられない。
誰か知っていたら教えてください。
洋書はツライが、この際、洋書でも。