まだ見ぬ秘境!フィリピンのティカオアイランドでジンベエザメとマンタを狙う視察旅!

こんにちは! 彩りあふれる海を伝えるフォトグラファー、三宅健史(たけちゃん)です。
インターネットが栄えて情報過多なこの時代に、未だ知られていない魅力的なダイビングができる秘境があるのだろうか? そんな想いを抱きつつ、今回、株式会社エス・ティー・ワールド(以下STW)の金床氏と一緒にフィリピンの「ティカオアイランド」と「ドンソール」へ視察旅に行きました。…どちらの名前も聞いたことありませんよね? 私は聞いたことありませんでした。なぜここへ視察に行くことになったのか。事の発端はフィリピンのマニラで開かれたダイビング商談イベント。金床氏がティカオアイランドリゾートのオーナーであるジェシカと会い、海の話を聞いて視察を決めたそうです。タイトルの通り、ジンベエザメとマンタがコラボするような海はフィリピンにはなかなかありません。この視察旅、情報ゼロに近い状態でスタート! 果たしてどうなるのか? ツアー化できるのか? 30代男二人の旅路とともに海の様子を最後まで見ていただけると嬉しいです!

左が金床氏、右が三宅

左が金床氏、右が三宅

ティカオアイランドの詳細はこちら

ティカオダイビングツアー
スケジュールの概要

視察スケジュールは、2024年5月16日から21日の6日間でした。(下記、詳細スケジュール)

・1日目
成田20:05-マニラ00:15+1
※セブパシフィック航空

・2日目
マニラ05:25-レガスピ06:35
※セブパシフィック航空
レガスピ空港06:50-ドンソール07:50
※車移動

<ジンベエザメスイム>
ドンソール13:00-ピラー港13:30
※車移動
ピラー港15:00-サンハシント港17:30
※公共フェリー移動
サンハシント港17:40-ティカオアイランドリゾート18:00
※車移動

宿泊【ティカオアイランドリゾート】

・3日目
<3ボートダイブ>
宿泊【ティカオアイランドリゾート】

・4日目
<5ダイブ(ナイト含む)>
宿泊【ティカオアイランドリゾート】

・5日目
ティカオアイランドリゾート11:10-ブラン港12:20
※リゾートボート移動
ブラン港12:40-マーヨン山ふもと14:40
※車移動

<マヨン山麓で4輪バギー体験>

16:40マヨン山ふもと-17:00レガスピ空港近くホテル
※車移動

宿泊【P&Bレジデンス(レガスピ空港付近)】

・6日目
P&Bレジデンス04:30-レガスピ空港04:50
※車移動
5J322 レガスピ07:10-マニラ08:25
※セブパシフィック航空
5J5056 マニラ13:15-成田18:50
※セブパシフィック航空

道中の詳細はSTWの金床氏のブログを見ていただくとイメージできると思いますので、私からはダイバーに嬉しいティカオアイランドリゾートの話やダイビングのことについて話していきます!

ティカオアイランドはどこにある?

ティカオアイランドは、フィリピン中部のビコル地方のマスバテ州の主な3つの島の1つです。

島内には都市部はなく、船が着く港周辺に少し市場があるほどでした。島面積は334km2なので日本でいうところの福岡県福岡市と同じくらいの面積、人口は90,000人程度だそうです。この島にはダイビングショップは一つしかなく、FunDive Asiaというリゾート併設のお店にお世話になります。また島は違いますが、後半にご紹介するドンソールという町でもFunDive Asiaのお店があるので、今回の視察ツアーでは両エリアで同じショップにお世話になります。ティカオアイランドとドンソールの町の間には潮の速い海流があり、栄養も豊富で様々な大物を狙える海と言っていました。マンタは通年見れ、ジンベエザメは11月から5月、ハンマーヘッドシャークやニタリ、タイガーシャークは6月から11月が観測シーズンと言っていました。果たして我々はどんな大物に遭遇できたのでしょうか。

宿泊先のティカオアイランドリゾートとは

目の前徒歩10秒で海に出れるリゾートは、見栄えは素朴ではあるものの贅沢さを感じるリゾートでした。部屋数は多いわけではなく、リゾート全体で必要な施設がぎゅっと集まっています。部屋からレストランやダイビング船も徒歩数分なので移動も非常に楽でした。夜になると仕事を終えたスタッフや家族が、浜辺で楽しそうに会話している様子が伺えて素敵な時間を感じました。

ヤシの木に囲まれたティカオアイランドのレストラン

ヤシの木に囲まれたティカオアイランドのレストラン

左端に見えるのがダイビングボート、中央がレストラン

左端に見えるのがダイビングボート、中央がレストラン

それでは、ティカオアイランドの部屋や施設、アクティビティについて少しご紹介します。

部屋

エアコン付きの十分な広さ、いやかなり贅沢な広さがありました。キャリーケースは広げ放題です。ダイバーとしては嬉しいですよね!

広々したツインルーム

広々したツインルーム

また気になる水回りですが、トイレとシャワースペースは仕切りがあるので、水浸しになることはありませんでした。お湯もちゃんと出ますし、水圧もしっかり。清掃も行き届いているので、快適に過ごせました。

お手洗いとシャワールーム

お手洗いとシャワールーム

個人的には部屋の目の前にあるハンモックに揺られながら見る朝陽がなんとも最高でした。一日の始まりをゆっくり感じられる時間でしたね。朝陽見ながら寝落ちしましたけども(笑)。

訪れた5月には朝5時から朝陽が見られた

訪れた5月には朝5時から朝陽が見られた

レストランと食事

リゾートにはレストランが1つだけあります。朝も夜もメニューから選んで提供いただくので、毎日飽きることなく食事が楽しめます。どの食事も非常に美味しかったです。

ディナー

ディナー

また、バーが併設しているのでダイビング後はビールで乾杯もできます(至高!!)。朝食にはマンゴーが丸ごと置いてあるので、船に持ち込んで水面休息中にまるかじりがオススメです!(至高!!!)。

ダイビング以外のアクティビティ

ここのリゾートはビーチが東側にあるので朝陽を見ながらのカヤックがとてもおすすめ。朝陽に向かって沖まで漕ぐと、魚獲りしている住人とすれ違い、生活の一コマを垣間見ることもできます。

朝陽カヤック

朝陽カヤック

また、乗馬体験も無料でできます。海沿いを馬に乗って散歩なんて素敵すぎませんか。やりたい時に、やらせて~という感じでゆるくお願いできるのもここの魅力なのかもしれません。

海辺での乗馬を楽しむ金床氏

海辺での乗馬を楽しむ金床氏

秘境のダイビングスポットについて

それでは、皆さんが気になる海の話をしていきたいと思います。全体的な私の印象としては、秘境というだけあって海の中は手付かずな自然の状態という感じでした。今や人気なところは人が多く、少なからず海の中も人が入ることで環境に影響があると思います。
だからこそ、貴重な場所だなと感じましたし、開拓したらもっとおもしろいポイントがあるんだろうなとも思いました。素直にもっと他のポイントも潜ってみたいなと思いましたが、今回はマンタ×ジンベエ狙いでポイントを絞っていったのでそこを中心に紹介していきます!

ダイビングボートはフィリピンではお馴染みのバンカーボート。揺れが少なく船酔いしづらい

ダイビングボートはフィリピンではお馴染みのバンカーボート。揺れが少なく船酔いしづらい

彩り鮮やかなホヤとソフトコーラル畑、生き物も豊富なマクロ天国!(North Ticao)

ボートに乗って約1時間、ティカオアイランドの北部のポイント。チェックダイビングを兼ねて流れのないところを潜る、とブリーフィングがありました。個人的にはチェックダイビングのポイントって少し物足りなさがありますが、なんと!!! おかわりしたいくらい楽しすぎるポイントでした。声を大にして言えないですが、マンタとかジンベエ探しに行くより、ここをあと2本くらい潜りたかったです(笑)。生き物好きにはたまらないと思います。撮りたい子が多すぎて、まったく前に進まなかったですね。一番印象的だったのは、ソフトコーラルの密度とホヤの種類の多さでした。生き物と絡めて撮影するといつもと一味違う写真に仕上がるのではないでしょうか。こういった動かない生き物はじっくりTGカメラでも撮れるので楽しいと思います。

ソフトコーラルとホヤ

ソフトコーラルとホヤ


 
ホヤ畑の上で獲物を捕食中のクマドリカエルアンコウ

ホヤ畑の上で獲物を捕食中のクマドリカエルアンコウ

カラフルなところに居つくゼブラガニ

カラフルなところに居つくゼブラガニ

人気のバサラカクレエビ

人気のバサラカクレエビ

エヴァンゲリオン初号機カラーのウミウシ

エヴァンゲリオン初号機カラーのウミウシ

1ダイブだけで他にもハナタツやベニハゼ系、ヤマブキスズメダイ幼魚、ミゾレウミウシやシンデレラウミウシといった人気種、オラウータンクラブなどもいました。

不気味なほどウミシダやムチカラマツが生い茂るハウスリーフ(HADLOK)

ここハウスリーフは船で15分ほどのエリア。流れはほとんどなく、最大15-20mほどの水深で潜ることができます。エントリー直後に下をみるとびっしりと生い茂る生えモノたちが見えました。心の中で「!?」でした。自然がありのまま残っている姿とはこういうことを言うのかなと直感しました。すたすたと先へ進むガイドさんを横目にあまり見ない光景に後ろ髪を引かれながら撮影しました。

俯瞰で見た時の生えモノエリア

俯瞰で見た時の生えモノエリア

どこまでも生えモノが続く

どこまでも生えモノが続く

先へ進んでもウミシダが多かったです。ハウスリーフということもあってか、少し濁りはありましたがこれも栄養が豊富な証でしょうか。そこで生きるウミシダやソフトコーラルはとても元気。日本の海ではあまり見ることができない不思議な海でした。

ウミシダハウスに住むゴンズイ家族

ウミシダハウスに住むゴンズイ家族

ウミシダとハナダイ

ウミシダとハナダイ

群生するウミシダ

群生するウミシダ

夜はこのハウスリーフ近くで潜りましたが、地面がガンガゼだらけでまた違う光景で圧倒されました。着底する隙間もなく、砂地の生き物を撮影するのにかなり難易度が高くておもしろかったです。ここで中性浮力の練習をしたらすぐ上達しそうでした(笑)。

目がビー玉みたいに美しいエビ

目がビー玉みたいに美しいエビ

卵を抱えたカニ

卵を抱えたカニ

生えモノ

生えモノ

アイキャッチが美しいイネゴチ

アイキャッチが美しいイネゴチ

ジンベエとマンタの夢のコラボ(Manta Bowl)

そして、今回最大の目的であるマンタとジンベエの夢のコラボレーション。ここのポイントは流れに乗ってドリフトダイビングをします。冒頭でも少し書きましたが、ここは潮が速く餌も豊富なエリアです。マンタは餌場を求めて来たり、小さな根のクリーニングステーションがいくつかあるのでそこにいることが多いです。平均水深は18-25mあり、途中でカレントフックをかけてマンタやジンベエザメの出待ちをします。

ガイドのAbel氏のブリーフィング

ガイドのAbel氏のブリーフィング

さて、結果はいかに。

エントリーして15分ほど流されていると、まず来たのは、マンタ単体。

その5分後くらいに来たのはマンタが更に2-3枚。
マンタの遭遇率は高いです、出会えると嬉しいですね。見つけると嬉しくてついついぐっと寄っていきたくなりますが、この気持ちを抑えてゆっくりアプローチすれば5-10分ほどは観察できます。
ただし、人なれしている様子はないため、アプローチは優しくゆっくりでないとすぐに泳ぎ去ってしまいます。

5本全ダイビングでマンタは100%の遭遇率でした!これだけでも十分すごいですよね。
さあ、目的のジンベエザメは…

日頃の行い貯金が足りなかったようです。

ジンベエザメを見ることは叶いませんでした。ダイビング中にジンベエザメに会うという夢は、まだ夢のまま抱き続けることに(前向き)。
ガイドのAbel氏に聞くと、ジンベエザメは11-5月がよいシーズンのようです。マンタは通年見られるので、コラボレーションを狙うにはジンベエザメのシーズンに合わせるのがいいと思います。ただし、こればかりは自然のものなので絶対はありません。ジンベエザメと会いたかったな。

とやっぱり諦めきれない人も多いですよね。

そこで予備のプラン~!

憧れのジンベエザメ

憧れのジンベエザメ

「ジンベエザメスイム~!!」

実はこのティカオアイランドから北部近くの別の島にある町、ドンソールでは、ジンベエザメスイムができます。ここドンソールで見られるジンベエザメの餌付けは徹底的に禁止されています。

ドンソールでジンベエザメスイム

ドンソールでジンベエザメスイム

船で海上から探して、水面近くをのんびり泳ぐジンベエザメを見つけると海へエントリーできます。流れとしては、見つける、船でアプローチする、エントリーして一緒に泳ぐ、船からあがる、の繰り返しです。ドルフィンスイムを経験された方なら同じ動きをイメージするとわかりやすいかと思います。このジンベエザメスイムも自然のものなので100%見られるわけではありません。

ティカオアイランドで見られなかった時の保険というとあれですが、見られるとやはり嬉しいものですね!!ここで会えるジンベエザメはティカオアイランドで見られる個体と同じとスタッフが言っていました。とても優雅でゆっくり泳いでいるように見えるけど力強く、憧れが少し叶い嬉しかったです。

最後に
オーナーであるジェシカとも最後に会って、色々と情報交換もできたので視察の旅は無事終了。帰りの空港のラウンジでビールを乾杯し気持ちよく帰国しました。

空港で荷物が出てくるのを待ちながら、既にティカオアイランドの思い出に浸っていた二人。
ふと荷物が全然出てこないことに気づくと、

帰りにロストバゲージしました。笑

空港で荷物の預け入れ対応するスタッフがなぜか焦った様子でいて、かなり念押しして間違えないでね。って伝えたのですが荷物はマニラで迷子になっていました。笑
この後ちゃんと帰ってきたので良かったですが、初ロストバゲージなのでこれもよい経験?と前向きに。
こんなことが起きないためにも旅行会社にお世話になると安心ですね。その場でも金床氏が迅速に対応してくれて大変助かりました。大事なものは手荷物に入れて、念のためApple Airtagも購入しておくと更に安心ですね。

さて、ティカオアイランドリゾートで過ごすダイビング秘境旅、いかがだったでしょうか。

クルーズダイビングや人気ダイビングエリアもよいですが、まだ多くを知られていない秘境でゆっくりした時間を過ごすのはいかがでしょうか。海はマクロからワイドまで楽しむ幅はまだまだ未知数だと思っています。そして、ティカオアイランドリゾートの海のポテンシャルが評価されて、この度STWでツアー化されました!!

こちらがツアー詳細となります。(※視察スケジュールとは若干異なります)

実は私もティカオアイランドファンになって、2025年4月30-5月5日のツアーに参加することにしました!
今度こそダイビング中にジンベエザメと出くわしたいですね!! みなさんのお力と運をもって会いに行きましょう!!(ジンベエザメスイムの予備プランも付いてるよ!笑)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ティカオアイランドでお会いしましょー!

ティカオアイランドでお会いしましょー!

ツアー詳細はこちらから
▶︎https://www.divenavi.com/feature/best_recommended/16_ticao.html

Sponsored by:STW(エスティーワールド)

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PROFILE
2016年の秋にダイビングCカードを取得。
海嫌いから海好きへと転じた海狂い変わり者。現在は休みの日に伊豆や沖縄に通い、いろどりあふれる海の世界にのめり込んでいる。「ダイビングをしたことない人にも海の彩を通じて伝えられるものがあるのでは」という想いを持って活動を続ける。
海の魅力を広く発信するために、2022年はmic21のアンバサダーモデルを務めた。
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