地球1周航海中のソーラー船が大阪・関西万博のスペシャルサポーターに就任!?

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2025年に開催される大阪・関西万博までの間、約4年の歳月をかけ地球1周の旅をしている船「ポリマ号」をご存知だろうか。ソーラーと風力、水素エネルギーだけで走る世界最大級のソーラー船である。ポリマ号の仕組みや取り組み、大阪・関西万博のスペシャルサポーターに就任した経緯など、海の環境問題にまつわるニュースをご紹介したい。

世界最大級のソーラー船「ポリマ号」って?

ポリマ号は、ゼロエミッション(排出ゼロ)構想を日本でも実現するため、2001年に設立された特定非営利活動法人ゼリ・ジャパン(以下 リゼ・ジャパン)によるプロジェクト支援のもとに活動している世界最大級のソーラー船。石油や天然ガスなどの化石燃料を一切使わず、風力、太陽光、水素エネルギーを動力源としているため、環境に負荷をかけることなく航海することができるのが最大の特徴。

プラスチック汚染や気候変動といった課題について世界に警鐘を鳴らす啓発活動をするとともに、科学者や起業家たちと連携しながら、搭載された数多くのテクノロジーを用いて永続的な解決につながる糸口を見出し、新たなイノベーションを生み出すべく取り組んでいるという。

また、ポリマという名前は、古代ローマの“未来を司る女神“から名付けられ、“この船こそが未来の海を担っている”というメッセージが込められている。

大阪・関西万博のスペシャルサポーターに就任!ポリマ号の役割とは?

ポリマ号の地球1周の旅は、大阪・関西万博の公式プログラム「TEAM EXPO 2025共創チャレンジ」の一環として、アジア・ヨーロッパ・アフリカ・南米・北米の5大陸を回り、SDGs達成の促進を目的としている。そして、スペシャルサポーターに就任したポリマ号は、大阪・関西万博まで世界中を航海し、海洋プラスチック汚染問題の研究・啓発活動を通じて、SDGsのゴール達成への貢献を掲げる大阪・関西万博のプロモーション活動に協力していくという。

この「TEAM EXPO 2025共創チャレンジ」とは、多様な参加者が主体となり、SDGsの達成に貢献し、理想とする未来社会を共に創り上げていくことを目指す取り組み。
ゼリ・ジャパンは、スペシャルサポーターへの就任について下記のようにコメントしている。

大阪・関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。SDGsの達成を目指す、さまざまな取り組みとのコラボレーションが企画されています。ポリマ号の世界航海では、寄港地で大阪・関西万博の情報発信をするとともに、美しい自然や環境問題、海洋の歴史や文化、海洋に関わる先進技術などについても共有します。 スペシャルサポーターとしての活動を通して、人々の問題意識が高まり、市民運動と企業活動がうまく相互作用し、さまざまな社会課題に対するソリューションが見つかることを願っています。

昨年12月に日本・大阪を出港し、再び地球一周の旅へ漕ぎ出しているポリマ号。次に向かうモロッコでは、さらにさまざまなイノベーションを追加し、それぞれの機能もバージョンアップしていく予定だという。万博開幕まで残り約3年、航海を通じグレードアップして日本に戻ってくる日が今から待ちきれない!

「特定非営利活動法人 ゼリ・ジャパン」
ゼリ(ZERI)とは、「Zero Emission Research and Initiative」の頭文字であり、ゼロエミッション(排出ゼロ)構想を日本でも実現するため、2001年に法人を設立。 1994年当時、日本の国連大学学長顧問だったグンター・パウリ氏が、「廃棄物を出さない自然の循環に習いながら、廃棄物を資源として再利用し最終的な廃棄物をゼロにすることを目指す」ゼロエミッション構想を提唱。ZERIの日本の拠点として、パウリ氏と長年の親交がある更家悠介氏が理事長となってゼリ・ジャパンを設立し、日本における環境教育の啓発と実践、産業連環の構築などを行い、循環型社会を実現するために活動している。

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PROFILE
奄美在住。高校生の時にブラジル留学を経験。泳ぐのが苦手で海とは縁がない人生だと思っていたが、オーシャナとの出会いを通じてOWD(BSAC)を取得。オーシャナを通じ、環境問題や海のことについて勉強中。
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