当たり前のようにつけてるアンクルウエイト、実は要らない?

今年、話題となっているシェルタイプのドライスーツ。
TUSAより発売されている「Water Proof D7」のモニターで西伊豆・安良里(あらり)へ潜りにいきました。

Waterproofのシェルドライスーツ

試用レポートは後日

エントリー準備をしていると、師匠である安良里ダイビングセンターの山中(康司)さんが、「テラちゃん、なんでアンクルウエイトしているの?」。

へっ!?
なんでって、足に空気がたまって浮いちゃうからじゃ……。

「なんで浮いちゃダメなの?というか、そもそもアンクルなしで潜ったことある?」

はるか昔、忘れて潜ったことはありますが、基本的には、アンクルはもうルーティンで付けるものだと思っているので、そこまで深く考えたこともなく…。

山中さんいわく、「ビギナーのころは、足に空気がたまり過ぎてバランスが悪くなるし、そもそも身のこなしができていないのでアンクルも必要かもしれないけど、足のサイズがぴったりで、そこまで極端にエアを入れるわけでもなければ、“アンクルウエイトは必要なもの”って思いこんでいるだけかもよ」と斬新なひと言。

そこで、ものは試しとばかりに、アンクルなしで潜ってみると…。

問題あるどころか、超快適!

最も懸念されていた、足にエアがたまってエビぞり…なんてこともなく、むしろ快適に水平姿勢を保つことができました。

アンクルウェイトなしでの水中姿勢

足首にウエイトを付けるということは、悪い言い方をすれば“足枷”をはめて潜っているようなものですが、足枷が外れると、キックもしやすく、何より、陸上で歩くのがとても楽に感じます。

もちろん、水中でのバランスは、ウエイトの位置やタンクの種類、そしてダイビングスキルなどなど、いろいろな要素が相まって決まるもの。

ウエイトベストの場合、背筋が弱い女性の場合、空気を入れ過ぎた場合、足のサイズが合っていない場合などなど、少しの要素の違いでうまくいかないかもしれせん。

僕の場合も、シェルだったので、BCに空気をいれず、スーツ内の空気量もジャスト中性浮力にしていたので、ネオプレーンだったらうまくいかなかったかもしれません。

ちなみに、山中さんはネオプレーンのドライで、水中でのデフォルトが水平姿勢。
BCはバックフロート、フィンは浮力のあるフルフットで、ウエイトは腰だけでなく、背中に配置するなど、水中バランスの“My基準”が確立されています。

なので、すべての人がアンクルなし潜って快適かは保証できませんが、少なくとも、“アンクルは絶対に付けるもの”というのは、ひょっとしたら思い込みかもしれないということです。

山中さんいわく、「そこそこ潜っている人だったら、今アンクル付けている人の半分くらいは付けなくても問題ないと思うんだけどな~」とのこと。

皆さんも、一度くらい、アンクルなしを試してみてはいかがでしょうか?
もし、うまくいかなかったら、さらにもう一度くらい、アンクルなしで快適に潜るためにはどうしたらよいのか…なんてことを考えて潜ってみるのも、快適にドライスーツで潜るための近道になるかもしれません。

僕も、しばらくアンクルなしで潜ってみようと思っています。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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