器材トラブルを未然に防ぐ、自分でできる8つのチェックポイント

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串本のソフトコーラルとキンギョハナダイの群れ(撮影:寺山英樹)

マイギアをお持ちのダイバーのみなさま、器材の点検はどうされていますか?
お店やインストラクターに任せっきり、という方が多いのではないでしょうか。

器材の内部の状態はエアーを通して計器にかけたり、分解しなければ判断できませんが、器材の外観に現れるSOSは自分でチェックできます。

「どこをどう見たらいいのかわからない…」そんな声をよく耳にしますので、今回は“自分でできる簡単な器材のセルフチェックポイント”をご紹介したいと思います。

どんなところを診ればいいの?

1.1stステージのヨークスクリューを回してみましょう

塩がみして動きが悪くなってはいませんか?

1stステージのヨークスクリュー(撮影:高尾珠美)

2.タンクのエアー出力部に接続するフィルターを見てみましょう

緑錆がついていたり、錆びて黒くなっていたり、目詰まりはしていませんか?

タンクのエアー出力部に接続するフィルター(撮影:高尾珠美)

3.ホースプロテクターをずらして、1stステージと各ホースの接続部を見てみましょう

塩や緑錆がついていませんか?

1stステージと各ホースの接続部(高尾珠美)

4.ホースプロテクターをずらして、2ndステージとホースの接続部を見てみましょう

塩や砂がついていませんか?

2ndステージとホースの接続部(撮影:高尾珠美)

5.BCインフレーター用の中圧ホースやドライホースのカプラー部を動かしてみましょう

塩や緑錆はついて動きが悪くなっていませんか?

カプラー部(撮影:高尾珠美)

6.インフレーターのホース接続部を見て、実際にホースも取付けしてみましょう

塩や緑錆がついて、ホースを取り付けしにくくなっていませんか?

インフレーターのホース接続部(撮影:高尾珠美)

7.ダストキャップを見てみましょう

ヒビ割れはしていませんか?

ダストキャップ(撮影:高尾珠美)

8.マウスピースを見てみましょう

穴があいていたり、噛み部に切れが生じてはいませんか?

マウスピース(撮影:高尾珠美) マウスピース(撮影:高尾珠美)

その他、ホースのチェックもしていただきたいのですが、そちらはまた改めて詳しくご紹介いたします。

器材のセルフチェックはいつすればいいの?

ダイビングの予定が決まったらすぐに行ないましょう(現地についてからでは遅いです)。
それから器材を使用したら保管する前に、毎回必ず行いましょう。

年に数回しか潜られない場合、オーバーホールに出すタイミングは潜る前がいいのか、潜った後、保管する前がいいのか、というご質問をよくいただきますが、次の使用がなくしばらく潜る予定がない場合は、潜った後にオーバーホールをしてから保管するのがベストです。

塩や汚れがついたまま長期放置すると、器材が傷む原因となります。
ぜひ清潔な状態にしてから保管するようにしてください。

器材のSOSのサインに気付いたらプロに診断してもらい、必要に応じて修理及びオーバーホールをしてマイギアと末永くお付き合いをし、安全快適なダイビングライフをお楽しみください。

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PROFILE
大学在学中、グアムで体験ダイビングをしたのを機にライセンスを取り、卒業と同時にダイビングの会社に就職。
その後、数店舗の都市型ダイビングショップで、スクールや器材販売、ツアーの企画・引率をし、2000年にインストラクターに。

数メーカーのメンテナンス講習を受けた後、ダイビング器材オーバーホール専門店「アイバディ」に10年間勤務。
現在はフリーインストラクターとして活動する傍ら、ダイビング器材・オーバーホールについて執筆活動中。

「器材の中身は見えない。だから伝えねばならない」がモットー。

ダイビング器材の中身は見えない。だから伝えねばならない~オーバーホールの現場から~ | オーシャナ
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